くらしの美を探る(企画展図録)
三井別家である中川氏のコレクションの中から四季のしつらいともてなしの道具をテーマに紹介。
今昔館で販売しています。
A5 判 76 ページ
重さ 170g /冊
価格 800 円(税込)
2018年発行
(企画展の概要)
企画展「くらしの美を探る〜生活文化の粋 三井別家中川コレクション〜」
本展で初公開となる「三井別家中川コレクション」は、江戸時代の豪商三井家の別家中川九兵衛(なかがわくへえ)家に伝来する書画、茶道具、食器類などのコレクションです。
三井家は、江戸、京都、大坂の三都に呉服店を構え、両替商も営んでいました。幕末の大坂の名所を描いた『浪花百景』には、高麗橋2丁目にあった大坂本店の繁栄ぶりが描かれています。
ところで、京都と大坂では風土や文化が異なるという指摘が古くからあります。一方で、京・大坂を一体にした上方文化という歴史用語もあります。2つの都市は、淀川という大動脈によって密接に結ばれていて、共通する生活文化が醸成されたことも事実です。例えば、船場言葉は京言葉と似ていますし、町家や町並み、年中行事など、両都市に共通する生活文化は数多く見いだすことができます。また、大坂の豪商・加島屋が京都出水の三井家から花嫁を迎えたように、京都と大阪は人や文化の交流を深めながら共に発展してきました。
中川家は、享保期頃(1716〜1736)より代々京都西陣に近い千両が辻で本家と同じ呉服業を営んでいました。明治初頭に廃業しますが、現在の当主で10代目を数える旧家です。
歴代の当主たちは家業に勤しむかたわら、歌人や茶人、絵師や陶工と親しく交流しました。また、家業だけでなく年中行事や通過儀礼といった生活面においても、本家や他の別家との交際も重要だったと推察されます。
このような、富裕な商家ならではのくらしを営むなかで、来客をもてなす膳碗や酒器、食器類、四季折々に床の間を飾る掛軸や花器、そのほか調度品や装飾品などが蓄積されました。また、8代目当主(明治14年〜大正10年/1881〜1921)は茶の湯の愛好者で、茶道具類の収集にも熱心だったといいます。
本展は“四季のしつらい”と“もてなし”をテーマに、「三井別家中川コレクション」から、端午の節句飾り、季節を演出する掛軸や花器、また、茶道具をはじめ陶器、漆器、ガラス器などの道具類、100点余りを展示します。上方の富裕な商家に育まれたくらしの美を感じていただければ幸いです。
2018年4月21日(土)〜2018年5月27日(日)開催
〇イケフェス大阪2023に参加します
大阪くらしの今昔館は、今年度も生きた建築ミュージアムフェスティバル大阪(イケフェス大阪)2023に参加します。
10月28日(土)、29日(日)
関連企画として、
・町家の2階特別公開
・カンナがけ体験(講師:大阪工業技術専門学校教員と学生)
を実施します。
町家の2階特別公開(2022年) |
カンナがけ体験(2022年) |
〇企画展「重岡良子花鳥画展-伝統の中の日本画から明日へ-」開催中です。
2023年9月16日(土)〜2023年11月5日(日)
大阪くらしの今昔館では現代日本画家の個展「重岡良子花鳥画展-伝統の中の日本画から明日へ-」を開催します。花鳥画は山野に咲く花や小鳥を写生して描いたもので、その作品を座敷に掛軸や屏風・襖絵として飾ることで住空間に季節のうつろいを感じさせてきました。テクノロジーが進化し、価値観が多様化する現代では、様々な分野において伝統的技術・文化の継承が困難となっています。日本画で花鳥画を描くこと、また伝統的な住居の中でそれらを楽しむ文化もそのひとつです。
重岡氏は伝統的な手法にのっとり、数十年にわたって花鳥の写生を積み重ね、「琳派」に着想を得た「IMA琳派」を提唱して装飾性を持たせた屏風絵の数々を発表してきました。当館では令和3年4月から6月にかけて重岡氏の作品の中から「春夏」の画題を展示しました。
今回はその続編として「秋冬」の花鳥画を、新作の屏風3点も交えて展示します。本展を通じてより気軽に絵画に親しみ、花鳥のモチーフを現代の暮らしに取り入れる提案も行います。
野分2023 |
秋実り月 |
春うらら2023 |
涼風2023 |
椿花図 |
秋日和 |
〇住まい劇場の人形の修理が終わり展示を再開しています
8階展示室「住まい劇場」を人形修繕のためしばらく休止しておりましたが、メンテナンスが終了しましたので、9月9日より展示を再開しています。
〇商家之賑(あきないのにぎわい)
展示替えを終え、9月9日から、「商家之賑(あきないのにぎわい)」の展示になっています。
天保年間(1830年代)の大坂の町家を実物大で再現しました。200年の時空をさかのぼり、大坂の商家の賑わい、四季折々の年中行事、そして日々の暮らしを体感してください。
〇天満天神繁昌亭コラボレーション企画【チケ得】が始まりました
「天満天神繁昌亭」×「大阪くらしの今昔館」
コラボレーション企画【チケ得】が始まりました!
窓口でチケット半券を提示していただくとお得に入場、入館していただけます。
詳細は以下に記載しておりますのでご利用の前にご確認ください。
(実施期間2023年8月1日(火)~2024年3月31日(日))
■天満天神繁昌亭にお得に入場■
「大阪くらしの今昔館」のチケット半券を提示すると
「天満天神繁昌亭」の入館料が300円OFF!!
※対象チケットは公演日より30日間有効
※窓口でお買い求めの際にのみ適用されます
※昼席一般当日入場料から300円引きいたします(例)当日料金2,800円が2,500円に!!
※半券1枚につき1名様1回限り利用可
※満席の場合はご利用いただけません
※その他割引との併用はできません
※ご利用いただけない日程がございます。詳しくは天満天神繁昌亭にお問い合わせください
■大阪くらしの今昔館にお得に入館■
「天満天神繁昌亭」のチケット半券を提示すると
「大阪くらしの今昔館」の入館料が100円OFF!!
※対象チケットは公演日より30日間有効
※窓口でお買い求めの際にのみ適用されます
※入館料から100円引きいたします(例)常設展大人600円が500円に!!
※半券1枚につき1名様1回限り利用可
※企画展のみの場合は割引できません
※その他割引との併用はできません
※ お支払い方法は現金のみとなります
〇着物体験サービス
感染症対策のため中止しておりました、着物体験サービスを再開しています。
着物(夏季は浴衣)に着替えて江戸時代の町並みを散策することができます。洋服の上からはおる簡単な着付けなので気軽にご利用いただけます。
●受付時間 10:00〜
●受付場所:9階着物コーナー(人形屋)
●料金:お1人につき1回1000円
●体験時間:30分(着替え時間を含まない)
●定員:先着100名様/日
※身長制限 110cm以上
※国内外に関わらず、小学校・中学校団体様の着物体験利用の受付は行っておりません。
【ご提供するサービスの内容】
・着物・草履のレンタル
・着付け ※服の上から着物を着ていただきます。
・上着、厚手の衣類(セーター、トレーナー等)は脱いでください。
〇イベント・ワークショップスケジュール
こちらからご覧ください。
https://www.osaka-angenet.jp/konjyakukan/event
定員がある当日先着イベントは8階受付で12時から参加券を発行しています。
〇反物着装パフォーマンス
約13メートルの長さの反物を2個のクリップと帯紐だけで、あたかも着物を着たかのように着装します。まるで手品のようです。
場 所:9階呉服屋
日 時:不定期(イベントスケジュールをご覧ください)
※町家衆のパフォーマンスをご覧ください。着装の体験はできません。
〇入場料のお知らせ
【一 般】常設展 600円(団体500円)
常設展+企画展 セット券 800円(団体700円)
【高校生・大学生】常設展 300円(団体200円)
常設展+企画展 セット券 500円(団体400円)
(注)団体は20名以上
(注)高校生・大学生は学生証原本要提示
(注)中学生以下、障がい者手帳等持参者(介護者1名を含む)、大阪市内の在住の65歳以上の方は無料(証明書原本(運転免許証、健康保険証、敬老優待乗車証、障がい者手帳等、またはミライロID)要提示)
今昔館は、毎週火曜日が休館日となっています。
https://www.osaka-angenet.jp/konjyakukan/guide
〇住まいのミュージアム「大阪くらしの今昔館」とは?
「住まいの歴史と文化」をテーマにした、日本で初めての專門ミュージアムである「大阪くらしの今昔館」は、2001年4月26日に開館しました。2023年4月26日に開館22周年を迎えました。これからも、大阪くらしの今昔館をどうぞよろしくお願いいたします。
住まい情報センターのビルの9階「なにわ町家の歳時記」は、江戸時代のフロア。天保初年(1830年代前半)の大坂の町並みを実物大で復元しています。
8階「モダン大阪パノラマ遊覧」は、明治・大正・昭和のフロアで近代大阪の住まいと暮らしを模型や資料で展示。
さらに企画展示室では特別展や企画展を開催しています。
前館長の谷直樹先生と新館長の増井正哉先生がこれまでの道のりを振り返り、これからの課題について語り合う動画が公開されています。
こちらからどうぞ。
⇒ https://www.youtube.com/watch?v=kFW0qbelLNo
〇おうちにいながらミュージアムを楽しもう!
今昔館の展示関連の動画を集めました。
⇒https://www.youtube.com/@user-zy5nw1vs2o
英語の字幕入りの動画を見ることもできます。
⇒https://www.youtube.com/watch?v=lOgkk5mfaT0
https://www.youtube.com/watch?v=1ZFcAzP08Ys
今昔館の近代のフロアをご紹介する動画が2編公開されています。動画を見てから見学すると、見どころがよくわかると思います。
⇒https://www.youtube.com/watch?v=SbqzmybwKss&feature=youtu.be
⇒https://www.youtube.com/watch?v=EohP-xqrOi4
〇落語家 桂米團治と歩く江戸時代の大坂
大阪くらしの今昔館の9階常設展示室にある江戸時代(天保年間)の大坂の町並みをご紹介する新しい動画ができました。案内人は上方の落語家、桂米團治師匠です。
〈①表通り編〉
こちらからどうぞ。
https://www.youtube.com/watch?v=n1moBJy5uB4
〈②町家の暮らし編〉
こちらからどうぞ。
https://www.youtube.com/watch?v=dDb2VBmyKnw
〇【動画】重文茶室「蓑庵」ー構造模型で見る茶室建築の世界
重要文化財 大徳寺玉林院茶室「蓑庵(さあん)」の実物大構造模型(竹中大工道具館所蔵)を京都工芸繊維大学名誉教授 日向進先生が分かりやすく解説してくださいます。
こちらからご覧ください。
⇒https://www.youtube.com/watch?v=tqJEnPZckbc&feature=youtu.be
〇「今昔館 まなびプログラム」が公開されています
大阪のまちと住まいや くらしのことを おうちで学んでみませんか?
こちらからどうぞ。
⇒https://www.osaka-angenet.jp/konjyakukan/manabi_program/今昔館 まなびプログラム
大阪くらしの今昔館の展示内容や利用案内などについて詳しくはこちらからご覧ください。
≫ https://www.osaka-angenet.jp/konjyakukan/
「今週の今昔館」の第1回から第52回までは、「古地図で愉しむ大阪まち物語」に掲載しています。
「今週の今昔館」の第1回はこちらからご覧ください。
≫ http://osakakochizu.blogspot.com/2016/08/blog-post_5.html
0 件のコメント:
コメントを投稿