2022年6月15日水曜日

今週の今昔館(323) 近代の大阪「通天閣とルナパーク」 20220615

〇今昔館の近代展示室の見どころ(29)「通天閣とルナパーク」

 大阪くらしの今昔館は、天井改修工事の実施に伴い、令和4年秋頃(予定)まで、9階常設展示室(江戸時代のフロア)および10階展望フロアが閉鎖されています。今回は、大阪くらしの今昔館の8階近代展示室の右奥、出口近くの「通天閣とルナパーク」をご紹介します。

 明治45年(1912)に開業した一大娯楽地「新世界」。シンボルタワーである通天閣と遊園地ルナパークを模型で再現しています。凱旋門にエッフェル塔を載せたデザインの初代通天閣に出会えます。


 商工業都市として大阪が発展をみた明治後半から昭和初期、土地会社に代表される民間のディベロッパーは、住宅経営地に加えて新たな娯楽地の開発を進めます。その典型が大阪土地株式会社が経営した「新世界」および「ルナパーク」です。

 第五回内国勧業博覧会の跡地利用に際して大阪市は、東半分を天王寺公園として自ら整備し、西半分を民間に委ねて、一帯を従来にない健全娯楽地とする方針を定めます。この構想を受けた大阪土地株式会社は明治45年、パリとアメリカを連想させる一大娯楽地「新世界」を開業します。

 中核となったのが展望塔「通天閣」とコニーアイランド風の遊園地「ルナパーク」です。通天閣は高さ250尺(約75メートル)。鉄塔の下部を門型の建物とする構成は、凱旋門とエッフェル塔というパリの象徴を重ね合わせたものとされます。

 ルナパーク内には、アメリカ渡来の流行神である「ビリケンさん」を祀るホワイトタワー、奏楽堂、遊技機械サークリングウェーブ、スケート場、猿や水禽の檻、不思議館をはじめとする劇場などが配置されました。


 下の写真は、開業当時のルナパークと通天閣で、ルナパーク内のホワイトタワーから北側を見晴らしたものです。復元模型では、このカットを再現しています。


 ルナパークの北、通天閣の南側の町並み。手前から大正館、一号館が見えています。万国旗が賑わいを演出しています。


 通天閣とホワイトタワーを結んでロープウェイが運行しました。手前に奏楽堂が見えます。手摺りに旧「大阪市歌」の譜面を描き、屋上にトランペット型の飾りを置いています。


 ルナパーク内のサークリングウェーブは、上下に波動しつつ回転する遊戯機械でした。今で言う「絶叫マシン」ですね。

サークリングウェーブ

 新世界は3ゾーンに分かれます。北の区画はパリ風の放射線状街路を特色とする専門店街。中央区画はニューヨーク風の興行街。南の区画にはドイツ風ラジウム温泉の噴泉浴場、料亭電気旅館が建設されました。図は北が下になっています。


 天保年間発行の「浪華名所獨案内」で新世界付近を見たものです。一心寺から合ホウガ辻、エンマ堂から今宮村に至る道と、今宮村から鳶田を経て住吉に至る道(紀州街道)が描かれていますが、それ以外は田畑であったようです。

浪華名所獨案内の新世界付近
(「ちずぶらり」より:上が東)

 天保8年(1837)発行の「天保新改攝州大阪全圖」で新世界付近を見たものです。難波御蔵、新御蔵の東に長町(日本橋筋)が描かれ、南に今宮村があります。今宮村の東には天王寺村がありその南に茶臼山と池(河底池)が描かれています。それ以外は空地となっています。

天保8年(1837)発行の「天保新改攝州大阪全圖」(日文研蔵:上が北)

 明治36年3月1日から7月31日まで、第五回内国勧業博覧会が開催されました。新聞に掲載された博覧会の平面図です。敷地は前回(第四回:京都で開催)の二倍余、会期も最長の153日間で、最後にして最大の内国勧業博覧会となりました。来場者は435万人にのぼりました。海外からの出展もあり、実質は国際博覧会でした。

 第一会場が天王寺公園で、会場には、農業館、林業館、水産館、工業館、機械館、教育館、美術館、通運館、動物館のほか、台湾館、参考館が建設されました。建物はこれまでの仮設ではなく漆喰塗りで、美術館は大阪市民博物館としてその後も使われました。第二会場として、堺に水族館も建てられました。

 湊町から奈良を経て名古屋までを結んでいた関西鉄道(現在の関西本線)が臨時駅を設置して会場への足となりました。


第五回内国博覧会案内図(「関西鉄道史」より)

 大正13年発行の「大阪市パノラマ地図」で新世界付近を見たものです。東半分が天王寺公園、西半分が通天閣とルナパーク、国技館と天王寺車庫(市電の車庫)となっています。ルナパークのホワイトタワーと通天閣の間にはロープウェイが描かれています。

大阪市パノラマ地図の新世界付近
(大阪くらしの今昔館蔵)

 最後に「今昔マップ3」を使って、新世界付近の地形図により、地域の変遷を見てみましょう。
 左上は明治41年。第五回内国勧業博覧会の跡地には、「M」のマークがあり、一時期陸軍の軍用地として利用されていました。右上は昭和7年。西半分には新世界が整備され、東半分は天王寺公園となっています。左下は昭和22年。白い部分は戦災により焼失した地域です。茶臼山の南の住友本邸があった土地には美術館があります。右下は、最新の国土地理院地図です。

明治41年、昭和7年、昭和22年の新世界付近
(今昔マップ3)

 下の古写真は、美術館側から見た通天閣の遠景で、昭和初期の撮影と推定しています。模型の再現に当たっては、この写真から通天閣のプロポーションを確認しています。

 通天閣は、昭和18年1月17日に近くの映画館の失火によって類焼し、使用できなくなりました。その後、戦時中に鉄材は供出となりました。現在の通天閣は昭和31年(1956)に再建された二代目通天閣です。

美術館前から見た通天閣(昭和初期)
美術館前から見た二代目通天閣の現在

 今回は、大阪くらしの今昔館8階の「通天閣とルナパーク」をご紹介しました。通天閣とルナパークは「大阪市パノラマ地図」にも描かれていますので、8階中央の光床となっているパノラマ地図と模型とを見比べてみてください。


〇企画展「漆造形の旗手 栗本夏樹の世界」開催中です

 2022年4月16日(土)〜2022年7月3日(日)
 会期が残り少なくなってきました。
 6月25日にギャラリートークの最終回があります。

 天然の塗料である漆は、古くから日用品や調度、建築装飾などに多用され、その独特な美観でもって、日本の伝統的な住まいやくらしの中に彩りを添えてきました。大阪出身の造形作家である栗本夏樹は、日本人の生活文化と密接に関わってきた漆という素材を、新たな生命を吹き込む神聖な存在と捉え、現代の生活空間を飾る様々な作品へと昇華してきました。栗本が漆を塗る対象は流木や樹皮、石などの自然物をはじめ、使用されなくなった紙管や自動車のボンネットなどの人工物にも及びます。1994年には大阪南港にあるアジア太平洋トレードセンターで行われたモニュメント制作の指名コンペティションに参加。この時に選出された“アジアの中の私”は、1996年のおおさかパブリックアート賞を受賞し、これを機にその活躍の場は公的な空間に置かれる造形物にまで広がりました。

 本展では立体、平面、器物を中心とした栗本の過去から現在に至るまでの代表的な作品を一堂に集め、栗本が取り入れてきた表現の移り変わりを概観することができます。長い歴史の中で育まれてきた伝統的な美を継承しつつも、新たな発見に満ちた漆造形の世界をご覧ください。

◇ギャラリートーク◇
 4/23(土)・5/28(土)・ 6/25(土)
 /8階企画展示室にて14時から約1時間(申込不要)
 ※入館チケットが必要です
 ※状況により人数制限をする場合があります




〇天井改修工事の実施に伴う一部展示室等の閉鎖のお知らせ

 大阪くらしの今昔館から重要なお知らせです。
 天井改修工事の実施に伴い、令和4年秋頃(予定)までの約1年間、9階常設展示室および10階展望フロアが閉鎖されますので、ご注意ください。


・9階、10階の閉鎖期間中は8階企画展示室に町家座敷を実物大で再現し展示します。
・8階の吹抜け部分に大型映像コーナーを新設し、江戸時代の大坂の町なみと天保年間の人々の暮らしを描いた動画をご覧いただけます。


・天井改修工事期間中の入館料
8階常設展と企画展をご覧いただけます。
 一般   400円  団体(20名以上)300円
 高・大生 300円  団体(20名以上)200円 *要学生証提示

【年間パスポート】
現在年間パスポートは販売を休止しております。

【年間パスポートをお持ちの方へ】
天井改修工事期間を含む年間パスポートをお持ちの方は有効期限を延長いたします。インフォメーションにて手続きをいたしますので、次回ご来館の際にご提示ください。



 今昔館の近代のフロアをご紹介する動画が2編公開されています。動画を見てから見学すると、見どころがよくわかると思います。
⇒https://www.youtube.com/watch?v=SbqzmybwKss&feature=youtu.be


⇒https://www.youtube.com/watch?v=EohP-xqrOi4



〇住まいのミュージアム「大阪くらしの今昔館」とは?

 住まいのミュージアム「大阪くらしの今昔館」は2001年4月26日に開館しました。昨年、開館20周年を迎えました。
 前館長の谷直樹先生と新館長の増井正哉先生がこれまでの道のりを振り返り、これからの課題について語り合う動画が公開されています。
 こちらからどうぞ。
⇒ https://www.youtube.com/watch?v=kFW0qbelLNo

 ここは「住まいの歴史と文化」をテーマにした、日本で初めての專門ミュージアムです。
 住まい情報センターのビルの9階「なにわ町家の歳時記」は、江戸時代のフロア。天保初年(1830年代前半)の大坂の町並みを実物大で復元しています。
 8階「モダン大阪パノラマ遊覧」は、明治・大正・昭和のフロアで近代大阪の住まいと暮らしを模型や資料で展示。
 さらに企画展示室では特別展や企画展を開催しています。


〇大阪くらしの今昔館は開館していますが、イベント・ワークショップ等の開催は中止しています。

 イベント・ワークショップおよびボランティアによる展示解説(町家衆による町家ツアー)等は、新型コロナウイルス感染症拡大防止の為、当面の間 開催を中止いたします。

 開催を楽しみにしてくださった皆様にはご迷惑をおかけしますが、ご理解をいただきますようお願いいたします。


〇大阪くらしの今昔館の紹介動画
 今昔館の江戸時代のフロアをご紹介する動画(全4編)の目次はこちらからどうぞ。
 こちらから、見たい部分だけを見ることができます。英語の字幕入りの動画を見ることもできます。
⇒http://konjyakukan.com/link_pdf/what's%20this%20.pdf



 このほかに「天神祭となにわの町」をご紹介する動画があります。
⇒https://www.youtube.com/watch?v=3or8fq4U8zE&feature=youtu.be




〇落語家 桂米團治と歩く江戸時代の大坂
 大阪くらしの今昔館の9階常設展示室にある江戸時代(天保年間)の大坂の町並みをご紹介する新しい動画ができました。案内人は上方の落語家、桂米團治師匠です。
〈①表通り編〉
 こちらからどうぞ。
 https://www.youtube.com/watch?v=n1moBJy5uB4
〈②町家の暮らし編〉
 こちらからどうぞ。
 https://www.youtube.com/watch?v=dDb2VBmyKnw



〇【動画】重文茶室「蓑庵」ー構造模型で見る茶室建築の世界
 重要文化財 大徳寺玉林院茶室「蓑庵(さあん)」の実物大構造模型(竹中大工道具館所蔵)を京都工芸繊維大学名誉教授 日向進先生が分かりやすく解説してくださいます。
 こちらからご覧ください。
⇒https://www.youtube.com/watch?v=tqJEnPZckbc&feature=youtu.be



〇「今昔館のオンライン まなびプログラム」が公開されています
 大阪のまちと住まいや くらしのことを おうちで学んでみませんか?
 こちらからどうぞ。
 ⇒https://www.osaka-angenet.jp/konjyakukan/manabi_program/今昔館のオンラインまなびプログラム




 大阪くらしの今昔館の展示内容や利用案内などについて詳しくはこちらからご覧ください。
≫ https://www.osaka-angenet.jp/konjyakukan/


 「今週の今昔館」の第1回から第52回までは、「古地図で愉しむ大阪まち物語」に掲載しています。
 「今週の今昔館」の第1回はこちらからご覧ください。
≫ http://osakakochizu.blogspot.com/2016/08/blog-post_5.html



2022年6月8日水曜日

今週の今昔館(322) 近代の大阪「住まい劇場」 20220608

〇今昔館の近代展示室の見どころ(28)「住まい劇場」

 大阪くらしの今昔館は、天井改修工事の実施に伴い、令和4年秋頃(予定)まで、9階常設展示室(江戸時代のフロア)および10階展望フロアが閉鎖されています。今回は、大阪くらしの今昔館の8階近代展示室の隠された展示「住まい劇場ーあの日 あの家 ある家族の住み替え物語-」をご紹介します。

 「住まい劇場」は空堀通で理髪店を営んでいた一家が、戦災と戦後の混乱で住む場所を失い、仮住まいのバス住宅を経て、新しく古市中団地で暮らすようになるまでを、大正13年(1924)生まれの長女悦子が語る「住み替え」物語です。
 家族はそれぞれの住まいで、住宅の規模と設備、地域の環境と家族の成長をうまく合わせながら、住まいの履歴を重ねていきます。

 住まいの大阪六景のうち、近代展示室に入って、向かって右側にある3つのジオラマ「4・5・6」が、ストーリーに合わせて順に場面展開していきます。

場面転換の後
場面転換の前

(1930年の空堀通)
 空堀商店街で生まれた悦子さんの子ども時代。昭和5年(1930)の出来事。空堀通りにある4軒長屋、その一つが理髪店「浪花軒」です。御堂筋の拡幅、地下鉄工事、大阪城天守閣の再建など、時の話題で盛り上がっています。主人公の悦子は6歳。初恋の人から地蔵盆への誘いがかかりました。


1930年の空堀通
(悦子6歳:住まいの大阪六景の4)

(1948年の城北バス住宅)
 昭和23年(1948)。戦災と戦後の混乱で住む場所を失った一家が、やっと一緒に暮らせるようになった城北のバス住宅でのお話。24歳になった悦子さんに恋人が訪ねてくることになったからさあ大変。大事な客を迎えるために、一家は大騒動です。


1948年の城北バス住宅
(悦子24歳:住まいの大阪六景の5)

(1959年の古市中団地)
 昭和34年(1959)のこと。抽選に当たってやっとのことで入居できた古市中団地。これは結婚した悦子さん一家に初めてテレビが来た日のお話。ちょうどそこに花見帰りの両親と兄の家族が団地見物にやってきました。


1959年の古市中団地
(悦子35歳:住まいの大阪六景の6)

 今回は「住まい劇場 ある家族の住み替え物語」をご紹介しました。

 「住まい劇場」は1時間に2回しか上演されませんので、いわば「隠された展示」となっています。上演時間になると ストーリーの展開に合わせて「4・空堀通」、「5・城北バス住宅」、「6・古市中団地」の模型が順に展示ケースの下に沈みこみ、天井から住まい劇場の模型が降りてきます。

 この上下に動く模型の意外性が受けて固定ファンも多くおられます。しかし、何しろ1時間に2回しかないので、この展示をまったく知らないまま展示場を後にするお客さんが多いのは残念なことです。今でも、お客さんから「前に来たときは、動かなかったけど、最近できたのですか?」と問われることもあるくらいです。「いえいえ、22年前の開館当時からありますよ。」「住まいの劇場の終了時には、3つの模型がいっせいに上にあがり、下から普段の模型がせり上がってきます。これも是非見て帰ってください。」

 最近の展示改修によって、模型が動いている間にも、解説映像がスクリーンに流れるようになりました。時間がある方は、1度目は模型を見て、2回目はスクリーンの映像を見ると、理解がさらに深まると思います。お勧めします。

 悦子さんの声は、大阪出身の八千草薫さん(故人)が担当しておられ、その上品な大阪言葉も隠れた人気になっています。



〇企画展「漆造形の旗手 栗本夏樹の世界」開催中です

 2022年4月16日(土)〜2022年7月3日(日)

 天然の塗料である漆は、古くから日用品や調度、建築装飾などに多用され、その独特な美観でもって、日本の伝統的な住まいやくらしの中に彩りを添えてきました。大阪出身の造形作家である栗本夏樹は、日本人の生活文化と密接に関わってきた漆という素材を、新たな生命を吹き込む神聖な存在と捉え、現代の生活空間を飾る様々な作品へと昇華してきました。栗本が漆を塗る対象は流木や樹皮、石などの自然物をはじめ、使用されなくなった紙管や自動車のボンネットなどの人工物にも及びます。1994年には大阪南港にあるアジア太平洋トレードセンターで行われたモニュメント制作の指名コンペティションに参加。この時に選出された“アジアの中の私”は、1996年のおおさかパブリックアート賞を受賞し、これを機にその活躍の場は公的な空間に置かれる造形物にまで広がりました。

 本展では立体、平面、器物を中心とした栗本の過去から現在に至るまでの代表的な作品を一堂に集め、栗本が取り入れてきた表現の移り変わりを概観することができます。長い歴史の中で育まれてきた伝統的な美を継承しつつも、新たな発見に満ちた漆造形の世界をご覧ください。

◇ギャラリートーク◇
 4/23(土)・5/28(土)・ 6/25(土)
 /8階企画展示室にて14時から約1時間(申込不要)
 ※入館チケットが必要です
 ※状況により人数制限をする場合があります




〇天井改修工事の実施に伴う一部展示室等の閉鎖のお知らせ

 大阪くらしの今昔館から重要なお知らせです。
 天井改修工事の実施に伴い、令和4年秋頃(予定)までの約1年間、9階常設展示室および10階展望フロアが閉鎖されますので、ご注意ください。


・9階、10階の閉鎖期間中は8階企画展示室に町家座敷を実物大で再現し展示します。
・8階の吹抜け部分に大型映像コーナーを新設し、江戸時代の大坂の町なみと天保年間の人々の暮らしを描いた動画をご覧いただけます。


・天井改修工事期間中の入館料
8階常設展と企画展をご覧いただけます。
 一般   400円  団体(20名以上)300円
 高・大生 300円  団体(20名以上)200円 *要学生証提示

【年間パスポート】
現在年間パスポートは販売を休止しております。

【年間パスポートをお持ちの方へ】
天井改修工事期間を含む年間パスポートをお持ちの方は有効期限を延長いたします。インフォメーションにて手続きをいたしますので、次回ご来館の際にご提示ください。



 今昔館の近代のフロアをご紹介する動画が2編公開されています。動画を見てから見学すると、見どころがよくわかると思います。
⇒https://www.youtube.com/watch?v=SbqzmybwKss&feature=youtu.be


⇒https://www.youtube.com/watch?v=EohP-xqrOi4



〇住まいのミュージアム「大阪くらしの今昔館」とは?

 住まいのミュージアム「大阪くらしの今昔館」は2001年4月26日に開館しました。昨年、開館20周年を迎えました。
 前館長の谷直樹先生と新館長の増井正哉先生がこれまでの道のりを振り返り、これからの課題について語り合う動画が公開されています。
 こちらからどうぞ。
⇒ https://www.youtube.com/watch?v=kFW0qbelLNo

 ここは「住まいの歴史と文化」をテーマにした、日本で初めての專門ミュージアムです。
 住まい情報センターのビルの9階「なにわ町家の歳時記」は、江戸時代のフロア。天保初年(1830年代前半)の大坂の町並みを実物大で復元しています。
 8階「モダン大阪パノラマ遊覧」は、明治・大正・昭和のフロアで近代大阪の住まいと暮らしを模型や資料で展示。
 さらに企画展示室では特別展や企画展を開催しています。


〇大阪くらしの今昔館は開館していますが、イベント・ワークショップ等の開催は中止しています。

 イベント・ワークショップおよびボランティアによる展示解説(町家衆による町家ツアー)等は、新型コロナウイルス感染症拡大防止の為、当面の間 開催を中止いたします。

 開催を楽しみにしてくださった皆様にはご迷惑をおかけしますが、ご理解をいただきますようお願いいたします。


〇大阪くらしの今昔館の紹介動画
 今昔館の江戸時代のフロアをご紹介する動画(全4編)の目次はこちらからどうぞ。
 こちらから、見たい部分だけを見ることができます。英語の字幕入りの動画を見ることもできます。
⇒http://konjyakukan.com/link_pdf/what's%20this%20.pdf



 このほかに「天神祭となにわの町」をご紹介する動画があります。
⇒https://www.youtube.com/watch?v=3or8fq4U8zE&feature=youtu.be




〇落語家 桂米團治と歩く江戸時代の大坂
 大阪くらしの今昔館の9階常設展示室にある江戸時代(天保年間)の大坂の町並みをご紹介する新しい動画ができました。案内人は上方の落語家、桂米團治師匠です。
〈①表通り編〉
 こちらからどうぞ。
 https://www.youtube.com/watch?v=n1moBJy5uB4
〈②町家の暮らし編〉
 こちらからどうぞ。
 https://www.youtube.com/watch?v=dDb2VBmyKnw



〇【動画】重文茶室「蓑庵」ー構造模型で見る茶室建築の世界
 重要文化財 大徳寺玉林院茶室「蓑庵(さあん)」の実物大構造模型(竹中大工道具館所蔵)を京都工芸繊維大学名誉教授 日向進先生が分かりやすく解説してくださいます。
 こちらからご覧ください。
⇒https://www.youtube.com/watch?v=tqJEnPZckbc&feature=youtu.be



〇「今昔館のオンライン まなびプログラム」が公開されています
 大阪のまちと住まいや くらしのことを おうちで学んでみませんか?
 こちらからどうぞ。
 ⇒https://www.osaka-angenet.jp/konjyakukan/manabi_program/今昔館のオンラインまなびプログラム




 大阪くらしの今昔館の展示内容や利用案内などについて詳しくはこちらからご覧ください。
≫ https://www.osaka-angenet.jp/konjyakukan/


 「今週の今昔館」の第1回から第52回までは、「古地図で愉しむ大阪まち物語」に掲載しています。
 「今週の今昔館」の第1回はこちらからご覧ください。
≫ http://osakakochizu.blogspot.com/2016/08/blog-post_5.html



2022年6月1日水曜日

今週の今昔館(321) 浪花行事十二月 橘月 梅田牛の藪入り 20220601

〇今昔館の館蔵品紹介「浪花行事十二月 橘月 梅田牛の藪入り」
 今回は、大坂の行事を12か月の月別に描いた二代長谷川貞信(はせがわさだのぶ)による画帖「浪花行事十二月」から「橘月 梅田牛の藪入り」をご紹介します。

 江戸時代の大坂には諸国の物産が集積し、商業によって富み栄えた商人たちは文化的にも豊かな生活を送るようになりました。年中行事や季節に応じた行楽、寺社への参拝と祭礼などを盛んに行いました。このような都市生活の様子は、名所絵や浮世絵として様々な画家によって残されています。ここでは今昔館が所蔵する資料の中から、大坂の行事を12か月の月別に描いた、二代長谷川貞信(にだいはせがわさだのぶ)による画帖「浪花行事十二月」を紹介します。

 作者の二代長谷川貞信は、嘉永元年(1848)に初代長谷川貞信の長男徳太郎として大坂に生まれました。慶応元年(1865)頃から小信の号で描き、明治8年 (1875)に父から貞信の名を譲り受け、二代長谷川貞信と称しました。
 父の初代貞信は役者絵や「浪花百景」などの風景版画の分野を得意として、幕末から明治初年にかけて上方浮世絵界で活躍しました。二代貞信もその伝統を受け継いで役者絵を主に描いています。その他に神戸名所、浪花名所、浪花十二景などの風景画、玩具絵、武者絵、美人画、『日々新聞』の挿絵や銅版画を手がけています。
 小信を名乗っている頃には、「播州神戸海岸繁栄之図」を初めとして神戸・大阪(川口)の居留地などを舞台に、鉄道、鉄橋、西洋館など明治初年の文明開化の風俗をよく描きました。また貞信を継いだ後は、錦絵新聞や西南戦争に題材を求めた錦絵を多く手がけました。銅版画や石版画が普及し、浮世絵の需要が衰えた明治10年(1877)以降には、商店の引き札や輸出茶の商標、芝居絵の番付なども描いています。昭和15年(1940)没。享年93。墓所は初代と同じ天鷲寺。法名は明徳院貞信遍照居士。

 「浪花行事十二月」は帙(ちつ)入りの折本(1帖)、絹本着色、法量は本紙縦14.5 x 横20.5cm(総寸 20.8 x 26.9cm)、目次を含めて13面の図で構成されています。目次には小信の落款が、各月の場面 には「九十二翁 貞信」の落款があります。本作品が描かれたのは貞信の最晩年である昭和14年 (1939)ですが、江戸時代の後期に生まれ、江戸時代の風景と風俗の面影を残す町で育った貞信は、江戸時代の大阪の様子を回顧するように描いています。

■浪花行事十二月 橘月 梅田牛の藪入り
 梅田の堤では5月5日(旧暦:2022年の暦では6月3日)の早朝に近所の農家が飼っている牛に新鞍を置き、全身を飾り、角に種々の草花を結いつけ、梅田の堤に引いてきて自由に駆けさせた。これを「牛颿(うしかけ)」や「牛の藪入」と呼んだ。その牛の数は数えるのも難しいほど多かったという。それほど集まる理由は、これを行うとその年は牛が病に患わなくなるといわれていたためであった。また、農夫は粽(ちまき)を牛に食わせ、人々はその様子を見学した。この粽を子どもが食べると疱瘤が軽くなると考えられていたため、見物人は皆ほしがったという。弘化4年(1847)の「浪華の日奈美」の5月5日の項に「牛の藪入・梅田道」とある。
(大阪くらしの今昔館研究紀要16号掲載の、学芸員服部麻衣さんの論文『資料紹介 二代長谷川貞信 「浪花行事十二月」』より)


浪花行事十二月 橘月 梅田牛の藪入り
(大阪くらしの今昔館蔵)


〇企画展「漆造形の旗手 栗本夏樹の世界」開催中です

 2022年4月16日(土)〜2022年7月3日(日)

 天然の塗料である漆は、古くから日用品や調度、建築装飾などに多用され、その独特な美観でもって、日本の伝統的な住まいやくらしの中に彩りを添えてきました。大阪出身の造形作家である栗本夏樹は、日本人の生活文化と密接に関わってきた漆という素材を、新たな生命を吹き込む神聖な存在と捉え、現代の生活空間を飾る様々な作品へと昇華してきました。栗本が漆を塗る対象は流木や樹皮、石などの自然物をはじめ、使用されなくなった紙管や自動車のボンネットなどの人工物にも及びます。1994年には大阪南港にあるアジア太平洋トレードセンターで行われたモニュメント制作の指名コンペティションに参加。この時に選出された“アジアの中の私”は、1996年のおおさかパブリックアート賞を受賞し、これを機にその活躍の場は公的な空間に置かれる造形物にまで広がりました。

 本展では立体、平面、器物を中心とした栗本の過去から現在に至るまでの代表的な作品を一堂に集め、栗本が取り入れてきた表現の移り変わりを概観することができます。長い歴史の中で育まれてきた伝統的な美を継承しつつも、新たな発見に満ちた漆造形の世界をご覧ください。

◇ギャラリートーク◇
 4/23(土)・5/28(土)・ 6/25(土)
 /8階企画展示室にて14時から約1時間(申込不要)
 ※入館チケットが必要です
 ※状況により人数制限をする場合があります




〇天井改修工事の実施に伴う一部展示室等の閉鎖のお知らせ

 大阪くらしの今昔館から重要なお知らせです。
 天井改修工事の実施に伴い、令和4年秋頃(予定)までの約1年間、9階常設展示室および10階展望フロアが閉鎖されますので、ご注意ください。


・9階、10階の閉鎖期間中は8階企画展示室に町家座敷を実物大で再現し展示します。
・8階の吹抜け部分に大型映像コーナーを新設し、江戸時代の大坂の町なみと天保年間の人々の暮らしを描いた動画をご覧いただけます。


・天井改修工事期間中の入館料
8階常設展と企画展をご覧いただけます。
 一般   400円  団体(20名以上)300円
 高・大生 300円  団体(20名以上)200円 *要学生証提示

【年間パスポート】
現在年間パスポートは販売を休止しております。

【年間パスポートをお持ちの方へ】
天井改修工事期間を含む年間パスポートをお持ちの方は有効期限を延長いたします。インフォメーションにて手続きをいたしますので、次回ご来館の際にご提示ください。



 今昔館の近代のフロアをご紹介する動画が2編公開されています。動画を見てから見学すると、見どころがよくわかると思います。
⇒https://www.youtube.com/watch?v=SbqzmybwKss&feature=youtu.be


⇒https://www.youtube.com/watch?v=EohP-xqrOi4



〇住まいのミュージアム「大阪くらしの今昔館」とは?

 住まいのミュージアム「大阪くらしの今昔館」は2001年4月26日に開館しました。昨年、開館20周年を迎えました。
 前館長の谷直樹先生と新館長の増井正哉先生がこれまでの道のりを振り返り、これからの課題について語り合う動画が公開されています。
 こちらからどうぞ。
⇒ https://www.youtube.com/watch?v=kFW0qbelLNo

 ここは「住まいの歴史と文化」をテーマにした、日本で初めての專門ミュージアムです。
 住まい情報センターのビルの9階「なにわ町家の歳時記」は、江戸時代のフロア。天保初年(1830年代前半)の大坂の町並みを実物大で復元しています。
 8階「モダン大阪パノラマ遊覧」は、明治・大正・昭和のフロアで近代大阪の住まいと暮らしを模型や資料で展示。
 さらに企画展示室では特別展や企画展を開催しています。


〇大阪くらしの今昔館は開館していますが、イベント・ワークショップ等の開催は中止しています。

 イベント・ワークショップおよびボランティアによる展示解説(町家衆による町家ツアー)等は、新型コロナウイルス感染症拡大防止の為、当面の間 開催を中止いたします。

 開催を楽しみにしてくださった皆様にはご迷惑をおかけしますが、ご理解をいただきますようお願いいたします。


〇大阪くらしの今昔館の紹介動画
 今昔館の江戸時代のフロアをご紹介する動画(全4編)の目次はこちらからどうぞ。
 こちらから、見たい部分だけを見ることができます。英語の字幕入りの動画を見ることもできます。
⇒http://konjyakukan.com/link_pdf/what's%20this%20.pdf



 このほかに「天神祭となにわの町」をご紹介する動画があります。
⇒https://www.youtube.com/watch?v=3or8fq4U8zE&feature=youtu.be




〇落語家 桂米團治と歩く江戸時代の大坂
 大阪くらしの今昔館の9階常設展示室にある江戸時代(天保年間)の大坂の町並みをご紹介する新しい動画ができました。案内人は上方の落語家、桂米團治師匠です。
〈①表通り編〉
 こちらからどうぞ。
 https://www.youtube.com/watch?v=n1moBJy5uB4
〈②町家の暮らし編〉
 こちらからどうぞ。
 https://www.youtube.com/watch?v=dDb2VBmyKnw



〇【動画】重文茶室「蓑庵」ー構造模型で見る茶室建築の世界
 重要文化財 大徳寺玉林院茶室「蓑庵(さあん)」の実物大構造模型(竹中大工道具館所蔵)を京都工芸繊維大学名誉教授 日向進先生が分かりやすく解説してくださいます。
 こちらからご覧ください。
⇒https://www.youtube.com/watch?v=tqJEnPZckbc&feature=youtu.be



〇「今昔館のオンライン まなびプログラム」が公開されています
 大阪のまちと住まいや くらしのことを おうちで学んでみませんか?
 こちらからどうぞ。
 ⇒https://www.osaka-angenet.jp/konjyakukan/manabi_program/今昔館のオンラインまなびプログラム




 大阪くらしの今昔館の展示内容や利用案内などについて詳しくはこちらからご覧ください。
≫ https://www.osaka-angenet.jp/konjyakukan/


 「今週の今昔館」の第1回から第52回までは、「古地図で愉しむ大阪まち物語」に掲載しています。
 「今週の今昔館」の第1回はこちらからご覧ください。
≫ http://osakakochizu.blogspot.com/2016/08/blog-post_5.html