2019年2月5日火曜日

今週の今昔館(149) 覚満寺の夕景 20190205

〇浪花百景に見る江戸時代の大坂(54)

 今回は、「覚満寺之夕景」をご紹介します。

■覚満寺之夕景(芳雪画)
 鶴満寺は、慈覚大師円仁作と伝えられる木造阿弥陀如来立像(大阪府指定文化財)を本尊とする天台真盛宗の寺院。寺伝によると、もと河内国にあった同寺が荒廃していたのを、猟師瓦林鶴林が長年の殺生を悔いて南方村に再興、その後また荒廃していたのを18世紀半ば大坂の豪商上田氏の発願によって当地に移し、忍鎧上人を中興として招いたとされます。この時、本堂・客殿・観音堂など七堂伽藍を整え、同時に境内に多くの枝垂れ桜を植え育てました。春には桜ノ宮と並ぶ花の名所として評判となり、境内には床几を出し、茶屋も設けられ、文人墨客の訪れる所となりました。
 今日、本堂向かって右側に建つ三層八角塔形の楼閣造りのお堂は、子安聖観音を祀る観音堂で、両脇壇には西国・秩父・坂東のいわゆる観音霊場百カ所巡りの本尊模刻百体が安置され、地下には戒壇巡りも設けられています。

浪花百景「覚満寺之夕景(芳雪画)」
(大阪市立図書館デジタルアーカイブ)

 江戸時代天保年間発行の「浪華名所獨案内」を見ると、地図の範囲は「櫻ノ宮」「源八ワタシ」あたりまでで、さらに北に位置する「覚満寺」は含まれていません。この地図は、東が上に書かれており、北を上にしましたので文字は右を向いています。

浪華名所獨案内(「津の清」蔵)

 また、天保8年(1837)発行の天保新改攝州大坂全圖を見ても、中野村、源八渡あたりまでで、覚満寺は地図の範囲に入っていません。

天保新改攝州大坂全圖(国際日本文化研究センター蔵)

 そこで、文化3年(1806)発行の「増修改正摂州大阪地図」を見てみましょう。「国分寺村」の北に「国分寺」があり、その北には「南長柄村」があります。その東側、黒い線で描かれた堤防の傍に、「正徳寺」「鶴満寺」「八幡」が並んで建っています。

増修改正摂州大阪地図(ラムゼイコレクションより)

 大正13年発行の大阪市パノラマ地図を見ると、市電が通る都島通りの「國分寺」までが地図の範囲で、当時大阪市域に含まれていなかった長柄周辺は描かれていません。なお、市電の長柄国分寺停留所の西にある「市民館」の跡地に、現在の住まい情報センター、大阪くらしの今昔館が建っています。

大阪市パノラマ地図(大阪くらしの今昔館蔵)

 昭和12年発行の大大阪観光地図を見ると、天神橋筋六丁目に「新京阪電車」「京阪デパート」の挿絵が描かれ、その右手の市電「淀川」停留所の北側に「隺満寺」の文字が見えます。「鳥」が省略されていますが、「鶴満寺」が描かれています。周辺には「王子製紙」ほか、いくつかの工場の記号が目に付きます。京阪デパートの北には、「関大専門部」「葬儀場」「長柄墓地」があります。関大と墓地の間の道は高槻・亀岡方面に通じる高槻街道です。

大大阪観光地図(国際日本文化研究センター蔵)

 地形図でも確認してみましょう。まずは、明治18年の陸地測量部地図です。1枚目は天満から長柄、毛馬、柴島にかけての広域。天満の市街地から天神橋筋商店街が北へ伸びている様子が分かります。


明治18年陸地測量部地図(国際日本文化研究センター蔵)

 2枚目は、長柄付近の拡大図です。地図の左下に天神橋筋商店街があり、その北端部から北北東方向に高槻街道がつながっています。街道の右手(東側)に國分寺村と南長柄村があります。國分寺村の「國」の字の左手に寺の記号が見えるのが鶴満寺です。

明治18年陸地測量部地図(国際日本文化研究センター蔵)

 今昔マップ3を利用して、その後の長柄周辺地域の変遷を見てみます。
 左上の明治41年では、天神橋筋商店街がさらに北へ伸び、高槻街道沿いにも家屋が並んでいます。街道の右手に見える寺の記号が鶴満寺です。
 右上の昭和4年では、新京阪の「てんじんばし」駅が描かれ、そこから右に進むと、郵便局、寺、神社の記号があり、その先にも寺の記号が見えます。左から順に、長柄国分寺、八幡神社、正徳寺、鶴満寺となります。関西大学、製紙工場の文字も見えます。

明治41年から最近の地形図
(今昔マップ3より)

 左下の昭和22年を見ると、「てんじんばし」駅の右手の白い部分は戦災によって焼失した地域です。お寺、神社の記号は同じ位置に残っています。
 右下は最近の国土地理院地図です。「天神橋筋六丁目駅」が2つ並んでいますが、上が谷町線、下が堺筋線および阪急線の駅を示しています。上の方の「駅」の文字の右手にお寺の記号が2つ見えますが、上が鶴満寺、下が正徳寺を示しています。鶴満寺の東から北にかけては、淀川リバーサイド地区再開発によって住宅団地となり、お寺の西側に都市計画道路新庄長柄線が通っています。


 現在の鶴満寺付近を写真で見てみましょう。最初の写真は都市計画道路新庄長柄線の西側から鶴満寺の全景を見たものです。右手から観音堂、本堂、3階建てのビルは特別養護老人ホーム聚楽院です。背景には、淀川リバーサイド地区の住宅群が写っています。

鶴満寺全景
鶴満寺山門
本堂(左)と観音堂(右)
子安聖観音を祀る観音堂
鶴満寺聚楽院(特別養護老人ホーム)
鶴満寺保育所(道路の西向かい)

 今回は、「浪花百景」の「覚満寺之夕景」をご紹介し、周辺地域の変遷を見てきました。今昔館8階展示室の床面には大きく拡大した「大阪市パノラマ地図」がありますので、国分寺の位置を確かめてください。

 錦絵の解説は、関西学院大学博物館「浪花百景ー大坂名所案内ー」、大阪城天守閣「特別展浪花百景ーいま・むかしー」を参考にさせていただきました。


〇企画展「見て、さわって、調べよう。昔のくらし」開催中。
 2月22日(金)まで。毎週火曜日は休館日です。


 現代の家庭では掃除機や炊飯器を使ったり、スイッチひとつで洗たくをすることは一般的になりました。しかし、少し昔にさかのぼってみると、かまどでご飯を炊いたり、タライで洗たくをしたり、ハタキや雑巾がけなど、手間と時間と使って暮らしていました。その中には暮らしの知恵がいくつもありました。

 電気やガスを使うようになり、便利で豊かな生活を送るために多様な道具が次々と作られました。道具の変化は暮らしぶりの変化でもあり、昔の道具を見ることで当時の様子を想像することができます。

 今回の展覧会では昔のくらしを学ぶ児童の学習を想定し、生活道具の種類ごとの変化や、節供の人形や掛軸など季節の行事に関連するものを展示します。
 道具の体験コーナーでは、昨年よりも触れる道具を増やしました。道具の手触りや重さも体感してください。





新板勝手道具之図 重宣画
絞り器付き電気洗濯機
商業中心地区(船場)
「大阪市大観(大正14年)」より


〇今週のイベント・ワークショップ

2月6日(水)~9日(土)、13日(水)~16日(土)
町家ツアー

住まいのミュージアム「大阪くらしの今昔館」の9階「なにわ町家の歳時記」では、楽しいガイドツアーをおこなっております。
当日ご来館の方は、自由に参加していただけます。
※団体でお越しの場合は、事前にお申し込みください。
開催日:平日・土曜日
時 間:①11:30~、②14:30~
(※日曜日・祝日は下記のとおり、町家衆による町家ツアーがあります。)

2月10日(日)、11日(祝)、17日(日)
町家衆イベント 町家ツアー

江戸時代大坂の町並みについて町の特色や見どころをわかりやすく解説します。
時 間:13:10~14:00


2月9日(土)
ワークショップ 『版木はがき』

13時30分~15時
参加費:200円

2月10日(日)
町家衆イベント おじゃみ(有料)

古布を四角く切って縫い合わせて作るおじゃみ(お手玉)。
作り方をていねいにお教えします。
開催日:第2日曜
時 間:14:00-16:00

2月11日(月・祝)
イベント 町家寄席-講談

江戸時代にタイムスリップ!大坂の町家で、講談をきいてみませんか
出 演:旭堂南左衛門、他
時 間:14時~15時

2月16日(土)
ワークショップ 『上方舞体験会』

14時~15時
参加費:2000円
本格的な上方舞の体験会です。
申込方法
・インターネット
「住まい・まちづくり・ネット」よりお申込ください

・はがき又はFAXに以下の必要事項をご記入の上、大阪くらしの今昔館までお申込みください
郵便番号、住所、氏名(ふりがな)、電話番号、年齢
申込期間:1/6~2/6
※いただいた個人情報は目的以外に使用いたしません。

町家衆イベント 折り紙(有料)
季節に合わせてさまざまな折り紙をお教えします。
作品は持ち帰っていただきます。
開催日:偶数月の第3土曜
時 間:13:30-15:00


2月17日(日)
町家衆イベント 今昔語り

大阪に残る昔ばなしを、町家の座敷でお聞かせします。
あたたかくなつかしい風情をお楽しみください。
開催日:お茶会と同日
時 間:14:30-15:00


町家衆イベント 町の解説
江戸時代の大坂では人々はどのように暮らしていたのか。
当時の史料(複製)とともに町会所で詳しく説明します。
開催日:第1・3日曜
時 間:13:00-16:00


イベント 町家でお茶会
町家の座敷でお抹茶とお菓子をお召し上がり頂けます。
協力:大阪市役所茶道部
先着順50名、茶菓代300円
※当日12時より受付でお茶券を販売します
13時~15時


そのほかのイベント・ワークショップはこちらからご覧いただけます。
そのほか定期開催のイベントはこちらからご覧ください。




 大阪くらしの今昔館の展示内容や利用案内などについて詳しくはこちらからご覧ください。
≫ http://konjyakukan.com/index.html


 「今週の今昔館」は第1回から第52回までは、「古地図で愉しむ大阪のまちづくり」に掲載しています。  「今週の今昔館」第1回はこちらからご覧ください。
≫ http://osakakochizu.blogspot.com/2016/08/blog-post_5.html


 「住まい・まちづくり・ネット」では、大阪市立住まい情報センター主催のセミナーやイベントの紹介、専門家団体やNPOの方々と共催しているタイアップイベントの紹介などを行っています。イベント参加の申し込みやご意見ご感想なども、こちらから行える双方向のサイトとなっています。

「住まい・まちづくり・ネット」はこちらからどうぞ。
≫http://www.sumai-machi-net.com/
初めての方はこちらからどうぞ。
≫http://www.sumai-machi-net.com/howtouse



2019年1月29日火曜日

今週の今昔館(148) 源八渡し口 20190129

〇浪花百景に見る江戸時代の大坂(53)

 今回は、「源八渡し口」をご紹介します。

■源八渡し口(国員画)
 源八渡は天満源八町と対岸の中野村を結ぶ渡しです。
 大川右岸の源八町は大坂町奉行所の与力同心の官舎が建ち並び、樋之口から源八橋付近一帯は木村堤と称されて下流から桜並木が続き桜の名所として著名でした。左岸の中野村は農村で、梅林の名所として知られていました。渡し口からは名高い中野村の梅林を眺めることができ、毛馬出身の与謝蕪村は「源八をわたりて梅のあるじかな」という一句を遺しています。
 両岸を結ぶ渡しは、早春から梅、桜、菜の花と花に誘われる行楽の船としても広く利用されました。
 錦絵は中野村側から源八町方面を眺めたもので、堤上には多くの桜樹が見られます。この辺りは天満橋詰から始まる曳き舟の最初の区間で、堤の上を水主(かこ)たちが一里ほどにわたって三十石船を引き続けます。
 昭和11年に源八橋が架橋されるとともに源八渡は廃止となりました。

浪花百景「源八渡し口(国員画)」
(大阪市立図書館デジタルアーカイブ)

 江戸時代天保年間発行の「浪華名所獨案内」を見ると、「天神バシ」の北詰から「天満宮」「御宮」「川崎御蔵」を経て「源八ワタシ」で淀川を渡り、「櫻ノ宮」「大長寺」「野田村」を経て、「野田橋」と「京バシ」を渡って大坂城に至るルートが観光モデルコースとなっています。源八ワタシも観光ルートに組み込まれていました。この地図は、東が上に書かれており、北を上にしましたので文字は右を向いています。

浪華名所獨案内(「津の清」蔵)

 次に、天保8年(1837)発行の天保新改攝州大坂全圖を見ると、川崎には「伊勢津(藩)」の蔵屋敷があり、付近には天満寺町や与力・同心の屋敷がありました。淀川沿いには「木村ツツミト云」の文字も見えます。木村堤を北へ進むと、「源八渡」の文字が見えます。

天保新改攝州大坂全圖(国際日本文化研究センター蔵)

 大正13年発行の大阪市パノラマ地図には、城東線の鉄橋が描かれ、淀川東岸に「櫻ノ宮駅」があります。城東線の南側に「げんぱちの渡」の文字と舟の絵が見えます。淀川の西側、寺町の北側には工場の煙突が目に付きます。一方東側を見ると、駅の南側には市街地が広がり、北側の一角には木造の市営住宅が描かれています。

大阪市パノラマ地図(大阪くらしの今昔館蔵)

 昭和12年発行の大大阪観光地図を見ると、北同心町と中野町の間に「源八橋」が架けられ、「源八渡」は廃止されています。かつて水源地があったところは「淀川貨物駅」となり、入堀も描かれています。水運と陸運の結節点でした。

大大阪観光地図(国際日本文化研究センター蔵)


 地形図でも確認してみましょう。まずは、明治18年の陸地測量部地図です。川崎村と中野村を結ぶ渡し船の記号が描かれていますが、名前はありません。中野村側は渡し舟の船着き場近く以外はほとんどが田畑です。川崎村側は寺町の北側に与力・同心の屋敷が並んでいます。淀川と堀川を細い水路がつないでいます。
明治18年陸地測量部地図(国際日本文化研究センター蔵)

 今昔マップ3を利用して、その後の源八渡し周辺地域の変遷を見てみます。
 左上の明治41年では、城東線の南側に渡し船の記号が見えます。「さくらのみや」駅の北側は水源地となっています。
 右上の昭和4年では、淀川の堤防内が整備されワンドができています。渡し船はワンドの入り口までとなり、水路が短くなりました。水源地の跡が貨物駅になっています。

明治41年から最近の地形図
(今昔マップ3より)

 左下の昭和22年を見ると、名前の表示はありませんが、源八橋が架けられています。まだ渡し船も残っています。
 右下は最近の国土地理院地図です。源八橋の名前が表記されています。天満堀川が埋め立てられて阪神高速道路(地図の緑色の表示)が通っています。

 現在の源八橋付近を写真で見てみましょう。最初の写真は源八橋の東詰から橋と対岸を見たものです。かつては、中央の中州から向こう岸までの間を源八渡しが結んでいました。対岸(西詰)の河川敷に源八渡しの跡の碑があります。


中野側から見る源八橋と対岸の眺め
中野側から見る源八橋(南面)
源八渡し跡の碑

 源八渡し跡の碑の南隣には、「日羅公之碑」があります。
 大阪市のホームページによると、「伝日羅(にちら)墳跡」として、≪『日本書紀』敏達(びだつ)天皇12年の条によると、日羅は肥後の人、長らく百済(くだら)に滞在してその地に精通していた。当時わが国は、朝鮮半島の新羅に帰属していた任那(みまな)の復興をはかっており、日羅を帰国させ献策させた。それが百済に不利なものと思った随行の百済人が、彼を暗殺した。この付近は日羅初葬の地と伝えられるところで、碑はここより西約200mの民家前にあった。≫とあります。


隣には日羅公之碑

 この辺りは江戸時代から「木村堤」として桜の名所でした。それは現在にもつながっています。以前に源八橋の上から撮った写真をご紹介します。
源八橋から見た大川右岸の桜
大川右岸の桜(源八橋より)


 今回は、「浪花百景」の「源八渡し口」をご紹介し、周辺地域の変遷を見てきました。今昔館8階展示室の床面には大きく拡大した「大阪市パノラマ地図」がありますので、昔の地図、現代の地図と見比べながらお楽しみください。

 錦絵の解説は、関西学院大学博物館「浪花百景ー大坂名所案内ー」、大阪城天守閣「特別展浪花百景ーいま・むかしー」を参考にさせていただきました。


〇企画展「見て、さわって、調べよう。昔のくらし」開催中。
 2月22日(金)まで。毎週火曜日は休館日です。


 現代の家庭では掃除機や炊飯器を使ったり、スイッチひとつで洗たくをすることは一般的になりました。しかし、少し昔にさかのぼってみると、かまどでご飯を炊いたり、タライで洗たくをしたり、ハタキや雑巾がけなど、手間と時間と使って暮らしていました。その中には暮らしの知恵がいくつもありました。

 電気やガスを使うようになり、便利で豊かな生活を送るために多様な道具が次々と作られました。道具の変化は暮らしぶりの変化でもあり、昔の道具を見ることで当時の様子を想像することができます。

 今回の展覧会では昔のくらしを学ぶ児童の学習を想定し、生活道具の種類ごとの変化や、節供の人形や掛軸など季節の行事に関連するものを展示します。
 道具の体験コーナーでは、昨年よりも触れる道具を増やしました。道具の手触りや重さも体感してください。





新板勝手道具之図 重宣画
絞り器付き電気洗濯機
商業中心地区(船場)
「大阪市大観(大正14年)」より


〇今週のイベント・ワークショップ

1月30日(水)~2月2日(土)、4日(月)、6日(水)~9日(土)
町家ツアー

住まいのミュージアム「大阪くらしの今昔館」の9階「なにわ町家の歳時記」では、楽しいガイドツアーをおこなっております。
当日ご来館の方は、自由に参加していただけます。
※団体でお越しの場合は、事前にお申し込みください。
開催日:平日・土曜日
時 間:①11:30~、②14:30~
(※日曜日・祝日は下記のとおり、町家衆による町家ツアーがあります。)

2月3日(日)、10日(日)、11日(祝)
町家衆イベント 町家ツアー

江戸時代大坂の町並みについて町の特色や見どころをわかりやすく解説します。
時 間:13:10~14:00


2月2日(土)
イベント 日本の伝統文化『香道』

①13:00 ②15:00
日本の文化を体験しませんか
講師:香道「はなの会」主宰  神垣裕子
会場:今昔館9階展示室 薬屋 座敷(正座椅子等の持ち込可能)
対象:中学生以上、各回20名(申込み多数の場合抽選)
参加費:500円(別途、大阪くらしの今昔館の入館料が必要です)

2月3日(日)
町家衆イベント 町の解説

江戸時代の大坂では人々はどのように暮らしていたのか。
当時の史料(複製)とともに町会所で詳しく説明します。
開催日:第1・3日曜
時 間:13:00-16:00

2月9日(土)
ワークショップ 『版木はがき』

13時30分~15時
参加費:200円

2月10日(日)
町家衆イベント おじゃみ(有料)

古布を四角く切って縫い合わせて作るおじゃみ(お手玉)。
作り方をていねいにお教えします。
開催日:第2日曜
時 間:14:00-16:00

2月11日(月・祝)
イベント 町家寄席-講談

江戸時代にタイムスリップ!大坂の町家で、講談をきいてみませんか
出 演:旭堂南左衛門、他
時 間:14時~15時

そのほかのイベント・ワークショップはこちらからご覧いただけます。
そのほか定期開催のイベントはこちらからご覧ください。




 大阪くらしの今昔館の展示内容や利用案内などについて詳しくはこちらからご覧ください。
≫ http://konjyakukan.com/index.html


 「今週の今昔館」は第1回から第52回までは、「古地図で愉しむ大阪のまちづくり」に掲載しています。  「今週の今昔館」第1回はこちらからご覧ください。
≫ http://osakakochizu.blogspot.com/2016/08/blog-post_5.html


 「住まい・まちづくり・ネット」では、大阪市立住まい情報センター主催のセミナーやイベントの紹介、専門家団体やNPOの方々と共催しているタイアップイベントの紹介などを行っています。イベント参加の申し込みやご意見ご感想なども、こちらから行える双方向のサイトとなっています。

「住まい・まちづくり・ネット」はこちらからどうぞ。
≫http://www.sumai-machi-net.com/
初めての方はこちらからどうぞ。
≫http://www.sumai-machi-net.com/howtouse



2019年1月22日火曜日

今週の今昔館(147) 川崎御宮 20190122

〇浪花百景に見る江戸時代の大坂(52)

 今回は、「川崎御宮」をご紹介します。

■川崎御宮(国員画)
 大坂夏の陣で豊臣家を滅ぼした徳川家康は、翌元和2年(1616)4月17日にこの世を去りました。遺体は即日久能山に葬られ、翌年4月17日に日光に移されました。この日光改葬と同じ日に、夏の陣後の大坂復興に当たっていた家康の外孫松平忠明が、家康ゆかりの織田有楽斎別邸跡地に社殿を建て、分祀したのが川崎東照宮です。
 当地は名水が湧く所で、築山・林泉を整え、観音堂・薬師堂を配した美しい景勝地と伝え、毎年4月と9月の17日には権現祭りが執行され、「浪花随一の紋日」とうたわれる程大層な賑わいを見せたといわれます。明治6年(1873)廃社となりましたが、忠明献納の石灯籠は天満宮境内に移されました。

浪花百景「川崎御宮(国員画)」
(大阪市立図書館デジタルアーカイブ)

 江戸時代天保年間発行の「浪華名所獨案内」を見ると、「天満宮」の東「川崎御蔵」と並んで「御宮」の文字があります。ここが川崎東照宮のあったところです。朱色の線の観光ルートにもなっており、天満宮と並んで観光名所であったことがわかります。この地図は、東が上に書かれており、北を上にしましたので文字は右を向いています。

浪華名所獨案内(「津の清」蔵)

 次に、天保8年(1837)発行の天保新改攝州大坂全圖を見ると、もう少し詳細な様子が分かります。大川に面して「御蔵」と「御材木蔵」があり、その東に「町与力」があり、その東に「御宮」があります。天満橋は現在よりも一筋東に架かっており、天満橋北詰から北へ進んだところに川崎東照宮があったことがわかります。

天保新改攝州大坂全圖(国際日本文化研究センター蔵)

 大正13年発行の大阪市パノラマ地図を見ると、「造幣局」の西側、「川崎」の「崎」の文字の左に学校の印があります。ここが現在の滝川小学校にあたります。学校の北から東にかけて緑の樹木が描かれていますが、かつての川崎東照宮の名残を示しているようです。

大阪市パノラマ地図(大阪くらしの今昔館蔵)

 昭和12年発行の大大阪観光地図を見ると、「造幣局」と「空心町」の文字に隠れて「文」の印が見えます。ここが現在の滝川小学校で、このあたりに川崎東照宮がありました。

大大阪観光地図(国際日本文化研究センター蔵)

 
 地形図でも確認してみましょう。まずは、明治18年の陸地測量部地図です。大川沿いの造幣局の建物の西側に樹木が植わっているような表示がありますが、このあたりが川崎東照宮のあったところです。明治維新になり徳川幕府関連の施設は廃止され名前の表示はありません。
明治18年陸地測量部地図(国際日本文化研究センター蔵)

 今昔マップ3を利用して、その後の周辺地域の変遷を見てみます。
 左上の明治41年では、「造幣局」の西側に「文」の記号が見えます。この一角が川崎東照宮があった場所です。
 右上の昭和4年では、同様に「文」の記号が見えます。区角割が多少変わっていますが、この辺りの土地が造幣局の関連施設として利用されていたことが伺えます。

明治41年から昭和42年の地形図と現在の空中写真
(今昔マップ3より)

 左下の昭和42年を見ると、造幣局のすぐ西には官舎と思われる建物が並び、その西側が学校の敷地となっています。現在の滝川小学校です。
 右下は最近の空中写真です。造幣局の西側に学校のグラウンドと校舎、体育館が見えます。

 川崎御宮の跡の現状を写真で見てみましょう。最初の写真は造幣局の西に位置する滝川小学校を北西側から見たものです。こちらから見ると、特に変わったものは見えません。2枚目は、反対側、南西からみたものです。正門の手前に石碑と顕彰版があります。ここが川崎東照宮があった場所です。

滝川小学校
滝川小学校、正門右に川崎東照宮跡の碑
滝川小学校正門
川崎東照宮跡の碑
川崎東照宮跡の碑
川崎東照宮跡の顕彰版
滝川小学校正面入り口

 川崎橋は桜之宮公園の南の入り口に当たります。造幣局の櫻の通り抜けの季節には、造幣局と大阪城を結ぶルートとして大勢の人々でたいへん賑わいます。


 今回は、「浪花百景」の「川崎御宮」をご紹介し、周辺地域の変遷を見てきました。今昔館8階展示室の床面には大きく拡大した「大阪市パノラマ地図」がありますので、昔の地図、現代の地図と見比べながらお楽しみください。

 錦絵の解説は、関西学院大学博物館「浪花百景ー大坂名所案内ー」、大阪城天守閣「特別展浪花百景ーいま・むかしー」を参考にさせていただきました。


〇企画展「見て、さわって、調べよう。昔のくらし」開催中。
 2月22日(金)まで。毎週火曜日は休館日です。


 現代の家庭では掃除機や炊飯器を使ったり、スイッチひとつで洗たくをすることは一般的になりました。しかし、少し昔にさかのぼってみると、かまどでご飯を炊いたり、タライで洗たくをしたり、ハタキや雑巾がけなど、手間と時間と使って暮らしていました。その中には暮らしの知恵がいくつもありました。

 電気やガスを使うようになり、便利で豊かな生活を送るために多様な道具が次々と作られました。道具の変化は暮らしぶりの変化でもあり、昔の道具を見ることで当時の様子を想像することができます。

 今回の展覧会では昔のくらしを学ぶ児童の学習を想定し、生活道具の種類ごとの変化や、節供の人形や掛軸など季節の行事に関連するものを展示します。
 道具の体験コーナーでは、昨年よりも触れる道具を増やしました。道具の手触りや重さも体感してください。





新板勝手道具之図 重宣画
絞り器付き電気洗濯機
商業中心地区(船場)
「大阪市大観(大正14年)」より


〇今週のイベント・ワークショップ

1月23日(水)~26日(土)、28日(月)、30日(水)~2月2日(土)
町家ツアー

住まいのミュージアム「大阪くらしの今昔館」の9階「なにわ町家の歳時記」では、楽しいガイドツアーをおこなっております。
当日ご来館の方は、自由に参加していただけます。
※団体でお越しの場合は、事前にお申し込みください。
開催日:平日・土曜日
時 間:①11:30~、②14:30~
(※日曜日・祝日は下記のとおり、町家衆による町家ツアーがあります。)

1月27日(日)、2月3日(日)
町家衆イベント 町家ツアー

江戸時代大坂の町並みについて町の特色や見どころをわかりやすく解説します。
時 間:13:10~14:00


1月26日(土)
町家衆イベント ワークショップ『鬼のお面作り』

①13時30分 ②14時30分
当日先着各回10名、1人300円
*当日12時より受付で参加整理券を販売します

1月27日(日)
イベント 座敷舞

山村流の立ち方が華やかな舞を披露します
出演:山村若女 ほか
14時~15時

町家衆イベント 絵本で楽しい時間
むかし話などの絵本を表情豊かに読み聞かせます。
じっくりとお聞きください。
開催日: 第4日曜
時 間:14:30-15:00

2月2日(土)
イベント 日本の伝統文化『香道』

①13:00 ②15:00
日本の文化を体験しませんか
講師:香道「はなの会」主宰  神垣裕子
会場:今昔館9階展示室 薬屋 座敷(正座椅子等の持ち込可能)
対象:中学生以上、各回20名(申込み多数の場合抽選)
参加費:500円(別途、大阪くらしの今昔館の入館料が必要です)

2月3日(日)
町家衆イベント 町の解説

江戸時代の大坂では人々はどのように暮らしていたのか。
当時の史料(複製)とともに町会所で詳しく説明します。
開催日:第1・3日曜
時 間:13:00-16:00


そのほかのイベント・ワークショップはこちらからご覧いただけます。
そのほか定期開催のイベントはこちらからご覧ください。




 大阪くらしの今昔館の展示内容や利用案内などについて詳しくはこちらからご覧ください。
≫ http://konjyakukan.com/index.html


 「今週の今昔館」は第1回から第52回までは、「古地図で愉しむ大阪のまちづくり」に掲載しています。  「今週の今昔館」第1回はこちらからご覧ください。
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