2018年6月26日火曜日

今週の今昔館(117) 下安治川随見山 20180626

〇浪花百景に見る江戸時代の大坂(25)

 「浪花百景に見る江戸時代の大坂」の25回目は、下安治川瑞賢山をご紹介します。波除山とも呼ばれていました。

■下安治川随見山(芳雪画)
 古来大坂は淀川や旧大和川の増水で幾度となく水害に見舞われていました。
 幕府は河村瑞賢に淀川改修を命じ、治水工事の一環として貞享元年(1684)に安治川の開削が行われ、川口は船の玄関口となりました。その際、浚渫した土砂を南岸に積み上げてできた小山を、河村瑞賢の名を取って瑞賢山(随見山)、あるいは防波の役割を果たしたことから波除山(なみよけやま)とも呼ばれました。
 山崩れを防ぐために植林した松がうっそうと繁る様子は安治川を往来する船からも眺められ、その風情が画題として多く取り上げられました。現在この地は突き崩されて見る影もなく碑を残すのみとなっていますが、近くの波除公園には小山が再現されています。

浪花百景「下安治川随見山」
(大阪市立図書館デジタルアーカイブ)

 江戸時代初期までの淀川河口部は洪水がたびたび起こり、上流からの土砂が堆積して舟運にも不便をきたすことが多くありました。このため、貞享元(1684)年に幕府の命により、河村瑞賢が九条島を分断して淀川の流れを直線化し、安治川を開削しました。そのときの土砂が積み上げられて、随見(瑞賢)山(異称、波除山)ができました。また、天保2(1831)年に行われた安治川の浚渫工事「御救大浚」の際にできたのが「天保山」です。
 天保末期に刊行されたと推定される古地図「大阪安治川口細見」には、安治川河口付近に「ズイケン山」「天保山」が見られます。また、天保山より沖に向かって、現在の大阪市章と同じ形をした「澪標(みおつくし)」が描かれています。


大阪安治川口細見
(大阪市立図書館デジタルアーカイブ)

 菱垣廻船(ひがきかいせん)とは、江戸・大坂間の海運の主力となり、木綿・油・酒など、江戸の必要とする日用品を輸送した菱垣廻船問屋専属の廻船のことです。新綿番船は、その菱垣廻船の年中行事で、安治川口を出帆、浦賀到着の順番を競いました。江戸時代より、日本全国の物流が集中する経済・商業の中心地であった、大坂のにぎわいを伝える錦絵です。

菱垣新綿番船川口出帆之図
(大阪市立図書館デジタルアーカイブ)

 大阪市港区弁天五丁目12の弁天東公園(地下鉄中央線・JR「弁天町」下車 北西約750m)には、波除山跡の碑があります。昔から大阪は、淀川や旧大和川の洪水で大きな被害をうけていました。江戸時代前期には、根本的対策として種々の工事が行われました。貞享(じょうきょう)元年(1684)市内では淀川の治水対策として河村瑞賢(かわむらずいけん)が幕命をうけ九条島を開削し、新川(元禄11年(1698)、安治川と命名)を通しました。そのときの土砂を南岸に積み上げてできたのがこの山で、一名瑞賢山ともいわれ幕府の管理するところでした。現在は平坦化されてしまいましたが、山の崩壊を防ぐため植林した松が茂り、遠望できて有名でした。

波除山跡の碑

 大阪市港区波除五丁目12の波除公園(地下鉄中央線・JR「弁天町」下車 北東約500m)には、市岡新田会所跡の碑があります。大阪湾口の新田開発は、江戸時代から行なわれていましたが、とくに元禄ごろから盛んになりました。市岡新田は、元禄11年(1698)市岡与左衛門らによって干拓され、湾内では最大規模のものでした。

市岡新田会所跡の碑

 江戸時代天保年間発行の「浪華名所獨案内」の安治川河口付近を見ると、「波除山 ズイケン山トモ云」があり、「市岡新田」の文字も見えます。さらに河口部には「目印山 天保山トモ云」とあり、山の絵が描かれています。この地図は、東が上になっています。
浪華名所獨案内(「津の清」蔵)

 次に、天保8年(1837)発行の天保新改攝州大坂全圖を見てみましょう。安治川が開削される前の川筋が、古川、掘割として逆S字型に残っています。安治川をはさんで南北に九条島田地があり、かつて九条島として地続きだったことが分かります。地図の左端に「波除山」の文字と山の絵があります。

天保新改攝州大坂全圖(国際日本文化研究センター蔵)

 文化3年発行の増修改正摂州大阪地図には、波除山付近の新田開発の様子が池山新田、木屋新田、湊屋新田など詳しく描かれています。新田会所の文字も見えます。 

増修改正摂州大阪地図(ラムゼイコレクションより)

 大正13年発行の大阪市パノラマ地図では、安治川河口部には市電「波除橋」停留所があります。境川が安治川と合流するところに「玉船橋」がかかり、停留所もあります。その西側には「さかひかわばし」が架かっています。地図にアーチが描かれていますが、これは心斎橋に使われていたアーチを再利用したものです。安治川には橋はなく、いくつもの渡船が川の両岸を結んでいます。大きな船が上ってきていた様子も描かれています。市電と水運が当時の主要交通手段であったことがよくわかります。

大阪市パノラマ地図(大阪くらしの今昔館蔵)

 昭和12年発行の大大阪観光地図を見ると、安治川には多くの渡船が描かれていますが、橋はひとつもありません。当時の技術と予算では大型船舶の通行の多い安治川には橋を架けることはできなかったようです。「工場地帯」の文字が丸囲いで表示され、「煙の都」を誇っていた時代、このあたりは工場の多い地域として注目されていたことが分かります。
 波除橋停留所はありますが、波除山はありません。

大大阪観光地図(国際日本文化研究センター蔵)

 今昔マップ3を利用して、地形図の変遷を見てみます。
 左上の明治42年では、安治川沿いは一部市街地化していますが、新田開発された田畑が多く残っています。川口鉄工所の文字が見えます。
 右上の昭和7年では、市街地化が進み安治川と境川に沿って市電が走っています。市岡高女校の文字も見えます。
 左下の昭和30年では、白い部分が戦災で焼失した地域で、このあたりは大きな被害があったことがわかります。
 右下の平成8年を見ると、市電はすべて廃止され、地下鉄中央線が中央大通りを走り弁天町に駅があります。国鉄西九条駅から分岐して環状線が建設され、弁天町で地下鉄とクロスしています。阪神高速道路も通り、安治川を跨いでいます。波除二丁目、波除四丁目の文字があり、波除は新住居表示によって町名として残っています。

明治42年~平成8年の地形図(今昔マップ3より)


 今回は、「浪花百景」の下安治川瑞賢山をご紹介し、周辺地域の変遷を見てきました。今昔館8階展示室床面には大きく拡大した「大阪市パノラマ地図」がありますので、昔の地図、現代の地図と見比べながらお楽しみください。
 錦絵の解説は、関西学院大学博物館「浪花百景ー大坂名所案内ー」、大阪城天守閣「特別展浪花百景ーいま・むかしー」を参考にさせていただきました。


〇企画展「商都慕情 -今昔館の宝箱-」開催中です。

会期:2018年6月16日(土)~7月8日(日)
開館時間:10時~17時(入館は16時30分まで)
休館日:毎週火曜日

 「天下の台所」と称された大阪には諸国の物産が集積し、商人は富み栄え、豊かな暮らしを背景に芸術・文化が開花しました。また、「水の都」とも称された大阪は市中に堀川が発達し、多くの橋がかけられました。三大橋と呼ばれた「天満橋」「天神橋」「難波橋」、町人が維持管理した町橋など多種多様な橋があり、魅力ある都市景観を作り出していました。

 大阪くらしの今昔館が所蔵する美術品の中には、大阪の景観や、年中行事など、人々の暮らしぶりを描いた絵画が残されています。例えば、「浪花下村店繁栄之図」(佐藤保大筆)は幕末期の松屋(現在の大丸)の店構えと賑わいが、「浪花天神橋図」(菅楯彦筆)には天神橋の上で武家の子ども連れと、天神旗を持った行商人の家族などが行き交う様子などが描かれています。さらに花見や月見など季節の行楽、寺社への参拝、年中行事や祭礼など、古きよき大阪の魅力あふれる街の様子や暮らしぶりを掛軸・絵巻・屏風などの絵画作品を通してご覧ください。
詳しくはこちらからどうぞ。
浪花下村店繁栄之図 佐藤 保大
浪花天神橋図 菅 楯彦
「葉月 四ツ橋夕涼」浪花風景十二月より 二代貞信


〇次回の企画展示は、大阪市中央公会堂開館100周年記念  特別展
「大大阪モダニズム ― 片岡安の仕事と都市の文化―」です。


会期:平成30年7月21日(土)~9月2日(日)
開館時間:10:00-17:00(入館は16:30まで)
会期中の休館日:毎週火曜日【7月24日(火・祝)は開館】

 大正14年(1925)、大阪市は第二次市域拡張によって面積・人口ともに東京市を抜き日本第一の都市となり、当時世界第6位の大都市「大大阪」が誕生しました。御堂筋の建設や公営地下鉄の開通、築港整備などが進み、また大阪市中央公会堂、大阪商科大学(現大阪市立大学)、大阪城天守閣、大阪市立美術館などの教育文化施設が誕生しました。次々と都市計画が実現する中、機能性を重視した「モダニズム建築」が現れ、大衆文化にもアールデコ風の新しいデザインが取り入れられます。

 今年は、大阪市中央公会堂が開館して100年の節目の年になります。そこで、大大阪時代の幕明けを告げるこの名建築の実施設計を手掛け、大阪の都市計画を指導した建築家・都市計画家の片岡 安の仕事を通して、大大阪時代の建築群と都市景観を展望します。また大大阪時代の都市美を描いた絵画を紹介し、大大阪モダニズムとも呼べるこの時代の美術・文化を再評価します。

 本展覧会は、片岡安が初代校長を務めた常翔学園(その前身である関西工學専修學校)の常翔歴史館と、大阪の建築文化の専門博物館でもある大阪市立住まいのミュージアム(大阪くらしの今昔館)の主催により開催します。

「大阪市公会堂新築設計図 透視図」
(岡田信一郎案)大阪市蔵
小出楢重《市街風景(街景)》個人蔵
川瀬巴水《大阪道頓堀の朝》
大阪市新美術館準備室蔵
「大阪の三越」個人蔵

〇今週のイベント・ワークショップ

6月27日(水)~30日(土)、7月2日(月)、4日(水)~7日(土)
町家ツアー

住まいのミュージアム「大阪くらしの今昔館」の9階「なにわ町家の歳時記」では、楽しいガイドツアーをおこなっております。
当日ご来館の方は、自由に参加していただけます。
※団体でお越しの場合は、事前にお申し込みください。
開催日:平日・土曜日
時 間:①11:30~、②14:30~
(※日曜日・祝日は下記のとおり、町家衆による町家ツアーがあります。)

7月1日(日)、8日(日)
町家衆イベント 町家ツアー

江戸時代大坂の町並みについて町の特色や見どころをわかりやすく解説します。
時 間:13:10~14:00

7月1日(日)
町家衆イベント 町の解説

江戸時代の大坂では人々はどのように暮らしていたのか。
当時の史料(複製)とともに町会所で詳しく説明します。
開催日:第1・3日曜
時 間:13:00-16:00

7月8日(日)
イベント 町家寄席-落語

江戸時代にタイムスリップ!大坂の町家で、落語をきいてみませんか
出演:桂出丸、月亭遊真
14時~15時

町家衆イベント おじゃみ(有料)
古布を四角く切って縫い合わせて作るおじゃみ(お手玉)。
作り方をていねいにお教えします。
開催日:第2日曜
時 間:14:00-16:00


そのほかのイベント・ワークショップはこちらからご覧いただけます。
そのほか定期開催のイベントはこちらからご覧ください。

大阪くらしの今昔館の展示内容や利用案内などについて詳しくはこちらからどうぞ。

 「今週の今昔館」は第1回から第52回までは、大阪市立住まい情報センターの住まい・まちづくり・ネット「スタッフのつぶやき」に掲載されています。
「今週の今昔館」第1回はこちらからご覧ください。
http://sumai-osaka.blogspot.jp/2016/04/blog-post.html


 「住まい・まちづくり・ネット」では、大阪市立住まい情報センター主催のセミナーやイベントの紹介、専門家団体やNPOの方々と共催しているタイアップイベントの紹介などを行っています。イベント参加の申し込みやご意見ご感想なども、こちらから行える双方向のサイトとなっています。

「住まい・まちづくり・ネット」はこちらからどうぞ。
http://www.sumai-machi-net.com/
初めての方はこちらからどうぞ。
http://www.sumai-machi-net.com/howtouse



2018年6月19日火曜日

今週の今昔館(116) 「商都慕情 -今昔館の宝箱-」開催中 20180619

昨日6月18日は、大阪府北部を中心に震度6弱の大地震が襲いました。あの阪神淡路大震災以来の大きな地震でした。
被害にあわれた皆様に、謹んでお見舞いとお悔やみを申し上げます。
大阪くらしの今昔館は、昨日18日は臨時休館とさせていただきました。本日19日は火曜日で休館日ですが、明日以降の予定をご紹介させていただきます。



〇企画展「商都慕情 -今昔館の宝箱-」開催中です。
会期:2018年6月16日(土)~7月8日(日)
開館時間:10時~17時(入館は16時30分まで)
休館日:毎週火曜日

 「天下の台所」と称された大阪には諸国の物産が集積し、商人は富み栄え、豊かな暮らしを背景に芸術・文化が開花しました。また、「水の都」とも称された大阪は市中に堀川が発達し、多くの橋がかけられました。三大橋と呼ばれた「天満橋」「天神橋」「難波橋」、町人が維持管理した町橋など多種多様な橋があり、魅力ある都市景観を作り出していました。

 大阪くらしの今昔館が所蔵する美術品の中には、大阪の景観や、年中行事など、人々の暮らしぶりを描いた絵画が残されています。例えば、「浪花下村店繁栄之図」(佐藤保大筆)は幕末期の松屋(現在の大丸)の店構えと賑わいが、「浪花天神橋図」(菅楯彦筆)には天神橋の上で武家の子ども連れと、天神旗を持った行商人の家族などが行き交う様子などが描かれています。さらに花見や月見など季節の行楽、寺社への参拝、年中行事や祭礼など、古きよき大阪の魅力あふれる街の様子や暮らしぶりを掛軸・絵巻・屏風などの絵画作品を通してご覧ください。

詳しくはこちらからどうぞ。

浪花下村店繁栄之図 佐藤 保大
浪花天神橋図 菅 楯彦
「葉月 四ツ橋夕涼」浪花風景十二月より 二代貞信


〇次回の企画展示は、大阪市中央公会堂開館100周年記念  特別展
「大大阪モダニズム ― 片岡安の仕事と都市の文化―」です。


会期:平成30年7月21日(土)~9月2日(日)
開館時間:10:00-17:00(入館は16:30まで)
会期中の休館日:毎週火曜日【7月24日(火・祝)は開館】


 大正14年(1925)、大阪市は市域拡張によって面積・人口ともに東京市を抜き日本第一の都市となり、当時世界第6位の大都市「大大阪」が誕生しました。御堂筋の建設や公営地下鉄の開通、築港整備などが進み、また大阪市中央公会堂、大阪商科大学(現大阪市立大学)、大阪城天守閣、大阪市立美術館などの教育文化施設が誕生しました。次々と都市計画が実現する中、機能性を重視した「モダニズム建築」が現れ、大衆文化にもアールデコ風の新しいデザインが取り入れられます。

 今年は、大阪市中央公会堂が開館して100年の節目の年になります。そこで、大大阪時代の幕明けを告げるこの名建築の実施設計を手掛け、大阪の都市計画を指導した建築家・都市計画家の片岡 安の仕事を通して、大大阪時代の建築群と都市景観を展望します。また大大阪時代の都市美を描いた絵画を紹介し、大大阪モダニズムとも呼べるこの時代の美術・文化を再評価します。

 本展覧会は、片岡安が初代校長を務めた常翔学園(その前身である関西工學専修學校)の常翔歴史館と、大阪の建築文化の専門博物館でもある大阪市立住まいのミュージアム(大阪くらしの今昔館)の主催により開催します。

「大阪市公会堂新築設計図 透視図」
(岡田信一郎案)大阪市蔵
小出楢重《市街風景(街景)》個人蔵
川瀬巴水《大阪道頓堀の朝》
大阪市新美術館準備室蔵
「大阪の三越」個人蔵

〇今週のイベント・ワークショップ

6月20日(水)~23日(土)、25日(月)、27日(水)~30日(土)
町家ツアー

住まいのミュージアム「大阪くらしの今昔館」の9階「なにわ町家の歳時記」では、楽しいガイドツアーをおこなっております。
当日ご来館の方は、自由に参加していただけます。
※団体でお越しの場合は、事前にお申し込みください。
開催日:平日・土曜日
時 間:①11:30~、②14:30~
(※日曜日・祝日は下記のとおり、町家衆による町家ツアーがあります。)

6月24日(日)、7月1日(日)
町家衆イベント 町家ツアー

江戸時代大坂の町並みについて町の特色や見どころをわかりやすく解説します。
時 間:13:10~14:00

6月23日(土)
イベント 和楽器の調べ

和楽器の響きをお楽しみください
14時~15時
出演:菊聖公一、菊重絃生、ジェシー逅盟

町家衆イベント ワークショップ『つまみ細工を作ろう』
①13時30分 ②14時30分
当日先着各回10名、参加費300円
*当日12時より受付で参加整理券を販売します
講師:大阪くらしの今昔館 町家衆

6月24日(日)
町家衆イベント 絵本で楽しい時間

むかし話などの絵本を表情豊かに読み聞かせます。
じっくりとお聞きください。
開催日: 第4日曜
時 間:14:30-15:00

7月1日(日)
町家衆イベント 町の解説

江戸時代の大坂では人々はどのように暮らしていたのか。
当時の史料(複製)とともに町会所で詳しく説明します。
開催日:第1・3日曜
時 間:13:00-16:00


そのほかのイベント・ワークショップはこちらからご覧いただけます。
そのほか定期開催のイベントはこちらからご覧ください。

大阪くらしの今昔館の展示内容や利用案内などについて詳しくはこちらからどうぞ。

 「今週の今昔館」は第1回から第52回までは、大阪市立住まい情報センターの住まい・まちづくり・ネット「スタッフのつぶやき」に掲載されています。
「今週の今昔館」第1回はこちらからご覧ください。
http://sumai-osaka.blogspot.jp/2016/04/blog-post.html


 「住まい・まちづくり・ネット」では、大阪市立住まい情報センター主催のセミナーやイベントの紹介、専門家団体やNPOの方々と共催しているタイアップイベントの紹介などを行っています。イベント参加の申し込みやご意見ご感想なども、こちらから行える双方向のサイトとなっています。

「住まい・まちづくり・ネット」はこちらからどうぞ。
http://www.sumai-machi-net.com/
初めての方はこちらからどうぞ。
http://www.sumai-machi-net.com/howtouse



2018年6月12日火曜日

今週の今昔館(115) 安治川ばし 20180612

〇浪花百景に見る江戸時代の大坂(24)

 「浪花百景に見る江戸時代の大坂」の24回目は、安治川ばしをご紹介します。現在の中央卸売市場と川口の間に架かっていた橋で、現在はありません。

■安治川ばし(国員画)
 江戸時代初期までの淀川河口部には九条島が流れを遮る位置にあり、洪水がたびたび起こり、また土砂堆積により舟運にも不便をきたすことが多くありました。このため貞享元年(1684)幕府の命により、河村瑞賢が水路を開削し、安治川と名付けられました。

 淀川治水のために堂島川と土佐堀川の合流地点から開削し、大阪湾までつないだ安治川。これにより、諸国の米・物産を積載した千石・二千石の大型廻船が直接市中に入船できるようになり、諸国と大坂を結ぶ川の大動脈として江戸時代大坂の経済発展を支えました。「天下の貨七分は浪華にあり 浪華の貨七分は船中にあり」(広瀬旭荘)といわれるほどに船は諸国取引の重要な輸送機関であり、安治川は大坂経済に大きな恩恵をもたらしました。

 その後、周辺に富島や古川の新地開発が進められ、元禄11年(1698)に橋が完成しました。安治川橋はこの新地の開発に伴い初めて架設されました。浪花百景に描かれている安治川橋は、この時の橋です。明治初年に刊行された「浪花百景の内」にもこの安治川橋が描かれています。

 現在の大阪市中央卸売市場の南側に架かっていた安治川橋の下手の岸には千石を超す諸国の船が横付けされ、ここで荷は小舟に積み替えられて市中に運ばれました。船の通過を容易にするため安治川橋は桁下高く造られました。水害のたびに流され、架け替えられていました。


浪花百景「安治川ばし」
(大阪市立図書館デジタルアーカイブ)

浪花百景の内「安治川橋」
(大阪市立図書館デジタルアーカイブ)

 江戸時代末期、幕府は開国に備え、この地を外国人居留地として、準備を進め、明治新政府によって明治元年(1868)大阪開港とともに外国人に競売されました。居留地には、洋館や舗装道路が造られ大阪の文明開化の拠点となりました。

 明治6年(1873)居留地の交通の便を図るため、新しく安治川橋が架けられました。
 この橋の中央二径間は西欧から輸入された鉄橋で、高いマストの船が航行する時には、橋桁が旋回する可動橋でした。当時の人々はこの旋回する様を見て「磁石橋」と呼び大阪名物の一つとなりました。


 明治18年(1885)大阪を襲った大洪水は多くの大川の橋を流し流木となって安治川橋に押し寄せました。安治川橋はこの流木や洪水に抵抗し、よく耐えましたが、市内に洪水の恐れが生じたため、やむなく工兵隊により爆破撤去されました。その後再建されることもなく、現在では姿を消しています。


安治川橋の碑
浪花安治川 新橋の景(部分)
中央部の橋桁が旋回する可動橋

磁石橋とも呼ばれた「安治川橋」
(大阪市立図書館デジタルアーカイブ)
明治18年淀川大洪水の安治川橋(写真左の橋)
安治川橋は上流から流れてきた橋や流木に耐えたが、
市内に洪水の恐れがあるため工兵隊により爆破された。
(大阪市立図書館デジタルアーカイブ)

 江戸時代天保年間発行の「浪華名所獨案内」の安治川付近を見ると、「野田村」の南に「北安治川」、「新堀」の地名があり、「新堀」と「南安治川」の間に「安治川バシ」が架かっています。橋の下流には、船のマストも描かれています。この地図は、東が上になっています。

浪華名所獨案内(「津の清」蔵)

 次に、天保8年(1837)発行の天保新改攝州大坂全圖を見てみましょう。大佛島と安治川上一丁目の間に安治川橋が架かっています。安治川が開削される前の川筋が、古川、掘割としてS字型に残っています。安治川をはさんで南北に九条島田地があり、かつて九条島として地続きだったことが分かります。現在の西区九条と此花区西九条にあたります。安治川沿いは〇印の天満組となっています。

天保新改攝州大坂全圖(国際日本文化研究センター蔵)

 大正13年発行の大阪市パノラマ地図では、安治川には橋はなく、かわぐち渡しほか、いくつもの渡船が川の両岸を結んでいます。大きな船が川口付近まで上ってきていた様子も描かれています。市電と水運が当時の主要交通手段であったことがよくわかります。

大阪市パノラマ地図(大阪くらしの今昔館蔵)


 昭和12年発行の大大阪観光地図を見ると、中央卸売市場と大阪市場冷蔵会社が開業している様子が目に付きます。多くの渡船が描かれていますが、中央卸売市場と川口の間の渡船は「無銭渡」と書かれています。西九条の南の源兵衛渡の傍に「川底地下線」の文字があります。川底トンネルの「安治川隧道」が完成するのは昭和19年ですが、このころすでに計画があり、工事が始まっていたのでしょうか?それとも、トンネルではなく川底に通信や配電のための電線が通っていたのでしょうか?いずれにしても、当時の技術と予算では大型船舶の通行の多い安治川には橋を架けることは難しかったことがわかります。

大大阪観光地図(国際日本文化研究センター蔵)


 今昔マップ3を利用して、地形図の変遷を見てみます。
 左上の明治42年では、中之島から大阪港につながる市電が通っています。大佛島には商船会社の文字があり、川には港を示す錨のマークがあります。
 右上の昭和7年では、野田から西九条にかけてと、本田から安治川にかけても市電が通り、野田には中央市場があります。
 左下の昭和30年では、白い部分が戦災で焼失した地域で、本田から西九条にかけて大きな被害があったことがわかります。
 右下の昭和42年を見ると、市電は土佐堀通から港通りにつながる路線と、野田から西九条にかけての路線を除いて他は廃止され、港通とクロスする形で新たに中央大通が完成し東西方向の新たな幹線となっています。地下鉄4号線(中央線)はかつての幹線の港通ではなく新しくできた中央大通を走り、木津川から西では地上に出て、高架線を走っています。安治川開削前のかつての川筋は、埋め立てられていますが、その姿が道路の形状に残っています。

明治42年~昭和42年の地形図(今昔マップ3より)


 今回は、「浪花百景」の安治川ばしをご紹介し、周辺地域の変遷を見てきました。今昔館8階展示室床面には大きく拡大した「大阪市パノラマ地図」がありますので、昔の地図、現代の地図と見比べながらお楽しみください。
 錦絵の解説は、関西学院大学博物館「浪花百景ー大坂名所案内ー」、大阪城天守閣「特別展浪花百景ーいま・むかしー」を参考にさせていただきました。


〇企画展「2018年度 建築設計展」は終了しました。


〇次回の企画展は、「商都慕情 -今昔館の宝箱-」です。
会期:2018年6月16日(土)~7月8日(日)
開館時間:10時~17時(入館は16時30分まで)
休館日:毎週火曜日

 「天下の台所」と称された大阪には諸国の物産が集積し、商人は富み栄え、豊かな暮らしを背景に芸術・文化が開花しました。また、「水の都」とも称された大阪は市中に堀川が発達し、多くの橋がかけられました。三大橋と呼ばれた「天満橋」「天神橋」「難波橋」、町人が維持管理した町橋など多種多様な橋があり、魅力ある都市景観を作り出していました。

 大阪くらしの今昔館が所蔵する美術品の中には、大阪の景観や、年中行事など、人々の暮らしぶりを描いた絵画が残されています。例えば、「浪花下村店繁栄之図」(佐藤保大筆)は幕末期の松屋(現在の大丸)の店構えと賑わいが、「浪花天神橋図」(菅楯彦筆)には天神橋の上で武家の子ども連れと、天神旗を持った行商人の家族などが行き交う様子などが描かれています。さらに花見や月見など季節の行楽、寺社への参拝、年中行事や祭礼など、古きよき大阪の魅力あふれる街の様子や暮らしぶりを掛軸・絵巻・屏風などの絵画作品を通してご覧ください。


浪花下村店繁栄之図 佐藤 保大
浪花天神橋図 菅 楯彦
「葉月 四ツ橋夕涼」浪花風景十二月より 二代貞信


〇今週のイベント・ワークショップ

6月13日(水)~16日(土)、18日(月)、20日(水)~23日(土)
町家ツアー

住まいのミュージアム「大阪くらしの今昔館」の9階「なにわ町家の歳時記」では、楽しいガイドツアーをおこなっております。
当日ご来館の方は、自由に参加していただけます。
※団体でお越しの場合は、事前にお申し込みください。
開催日:平日・土曜日
時 間:①11:30~、②14:30~
(※日曜日・祝日は下記のとおり、町家衆による町家ツアーがあります。)

6月17日(日)、24日(日)
町家衆イベント 町家ツアー

江戸時代大坂の町並みについて町の特色や見どころをわかりやすく解説します。
時 間:13:10~14:00

6月16日(土)
町家衆イベント 折り紙

季節に合わせてさまざまな折り紙をお教えします。
作品は持ち帰っていただきます。
開催日:偶数月の第3土曜
時 間:13:30-15:00

6月17日(日)
町家衆イベント 今昔語り

大阪に残る昔ばなしを、町家の座敷でお聞かせします。
あたたかくなつかしい風情をお楽しみください。
開催日:お茶会と同日
時 間:14:30-15:00

町家衆イベント 町の解説
江戸時代の大坂では人々はどのように暮らしていたのか。
当時の史料(複製)とともに町会所で詳しく説明します。
開催日:第1・3日曜
時 間:13:00-16:00

イベント 町家でお茶会
町家の座敷で「ほっと一息」一服いかがですか
先着順50名、茶菓代300円
※当日12時より受付でお茶券を販売します
協力:大阪市役所茶道部
13時~15時

6月23日(土)
イベント 和楽器の調べ

和楽器の響きをお楽しみください
14時~15時
出演:菊聖公一、菊重絃生、ジェシー逅盟

町家衆イベント ワークショップ『つまみ細工を作ろう』
①13時30分 ②14時30分
当日先着各回10名、参加費300円
*当日12時より受付で参加整理券を販売します
講師:大阪くらしの今昔館 町家衆

6月24日(日)
町家衆イベント 絵本で楽しい時間

むかし話などの絵本を表情豊かに読み聞かせます。
じっくりとお聞きください。
開催日: 第4日曜
時 間:14:30-15:00



そのほかのイベント・ワークショップはこちらからご覧いただけます。
そのほか定期開催のイベントはこちらからご覧ください。

大阪くらしの今昔館の展示内容や利用案内などについて詳しくはこちらからどうぞ。

 「今週の今昔館」は第1回から第52回までは、大阪市立住まい情報センターの住まい・まちづくり・ネット「スタッフのつぶやき」に掲載されています。
「今週の今昔館」第1回はこちらからご覧ください。
http://sumai-osaka.blogspot.jp/2016/04/blog-post.html


 「住まい・まちづくり・ネット」では、大阪市立住まい情報センター主催のセミナーやイベントの紹介、専門家団体やNPOの方々と共催しているタイアップイベントの紹介などを行っています。イベント参加の申し込みやご意見ご感想なども、こちらから行える双方向のサイトとなっています。

「住まい・まちづくり・ネット」はこちらからどうぞ。
http://www.sumai-machi-net.com/
初めての方はこちらからどうぞ。
http://www.sumai-machi-net.com/howtouse



2018年6月5日火曜日

今週の今昔館(114) 川口雑魚場つきじ 20180605

〇浪花百景に見る江戸時代の大坂(23)

 「浪花百景に見る江戸時代の大坂」の23回目は、雑魚場を描いている2枚をご紹介します。

■川口雑魚場つきじ(芳瀧画)
 堂島川と土佐堀川の合流した安治川が、さらに木津川を分流する川口は三角地帯を形成し、諸国から市中に入船してくる船にとってはちょうどのど元に当たります。元和元年(1620)ここに船を監視する船番所(船手奉行所)が設置され、併せて船奉行の役人の住居や幕府の船蔵も置かれた要地でした。
 一方東対岸にあった江之子島には漁船のほか瀬戸内方面への便船も発着しました。江之子島北側の江戸堀に架かっていた崎吉橋付近は安政4年(1857)に茶屋設置が許可されて以来、人々の往来で賑わい、雑魚場築地と俗称されていました。現在江戸堀は埋められ、木津川を挟んだ両岸は昭和7年完成の昭和橋で結ばれています。

浪花百景「川口雑魚場つきじ」
(大阪市立図書館デジタルアーカイブ)

■雑魚場(芳瀧画)
 豊臣期には生魚・塩干魚を扱う商人が天満に市を開いていましたが、鮮度を考慮し、河口に近く船の利用しやすい鷺島に移ってきました。官許の魚問屋が明和年間(1764~1772)には84軒あったとされ、問屋の裏口が荷揚げ場の百閒堀川に面していました。
 雑魚場魚市場は、江戸時代を通じ大坂市中の鮮魚の独占的な取引権を獲得し、堂島米市場、天満青物市場とともに大坂三大市場の一つとして繁栄を誇り、天下の台所、食い倒れ大坂の源となりました。近海で獲れた魚が毎朝荷揚げされ、揃いの紺の着物の仲買人が威勢よく働き、勇ましい掛け声とともに行われる取引は、商人の町大坂を象徴する風物でした。
 明治以降も雑魚場は発展を続けましたが、昭和6年大阪市中央卸売市場開設にともない消滅しました。かつて荷揚げの便を支えた百閒堀川も戦後の埋め立てによって姿を消し、現在記念碑が建てられています。


浪花百景「雑魚場」
(大阪市立図書館デジタルアーカイブ)
雑魚場魚市場跡の碑

 江戸時代天保年間発行の「浪華名所獨案内」の雑魚場付近を見てみると、おおきく「雑魚場魚市場」の文字があり、赤い線で「ウツボ天満町」と「カイヤ町」と結ばれています。それぞれに「〇塩魚店多シ」「〇カイヤ多し」の文字があります。カイヤは櫂屋です。魚市場とこれらを結ぶルートが観光コースになっていたようです。雑魚場から北へは「西北バシ」、南へは「モザエモンバシ」が架かっています。
浪華名所獨案内(「津の清」蔵)

 文化3年発行の「増修改正摂州大阪地図」を見ると、川口には御番所、御舟蔵があり、対岸の江之子島には「巳亥築地」の文字が見えます。江之子島から北へ「崎吉橋」が架かり、「川魚市場」「乙酉ツキヂ」の文字があります。
 雑魚場には、「雑魚場町」「魚市バ」の文字があり、江之子島との間には、「上ノハシ」「下ノハシ」が架かっています。

増修改正摂州大阪地図(ラムゼイコレクションより)

 次に、天保8年(1837)発行の天保新改攝州大坂全圖を見てみましょう。雑魚場から江之子島の間に「上ハシ」「下ノハシ」の2つの橋が架かり、「ザコバ丁」「魚市バ」の文字があります。

天保新改攝州大坂全圖(国際日本文化研究センター蔵)

 大正13年発行の大阪市パノラマ地図では、江之子島との間の百間堀川に「ざこばばし」が架かり、変体仮名で「ざこば」の文字が書かれているあたりが雑魚場です。府庁の傍にある市電「江之子島」停留所からの利便を考えてざこば橋が架けられたのでしょう。江之子島の北の端には北へ「さきよしばし」が架かっています。雑魚場との間には「さぎしまばし」があります。江戸堀には「さきよしばし」と「さいほくばし」の間にもう一つ橋がありますが、名前は書かれていません。

大阪市パノラマ地図(大阪くらしの今昔館蔵)

 昭和12年発行の大大阪観光地図を見ると、市電のネットワークが拡がり、土佐堀通にも市電が走っています。川口町からは四方に市電網が走っています。
 江之子島の府庁は大手前に移転し、跡は工業奨励館となっています。地図左上の野田には、中央卸売市場が開業し、大阪市場冷蔵会社の文字もあります。

大大阪観光地図(国際日本文化研究センター蔵)

 今昔マップ3を利用して、地形図の変遷を見てみます。
 左上の明治42年では、中之島から大阪港につながる市電が通っています。江之子島には府庁の姿があります。府庁の北から百間堀川を渡った辺りが雑魚場です。
 右上の昭和7年では、木津川橋と江之子島橋が拡幅されて本町通にも市電が通っています。ざこば橋も架け替えられています。
 左下の昭和30年では、白い部分が戦災で焼失した地域で、大きな被害があったことがわかります。昭和橋が架かり市電が土佐堀通にも走っています。
 右下の昭和42年を見ると、市電は土佐堀通から港通りにつながる路線を除いて他は廃止されました。江之子島との間にあった百間堀川が埋め立てられ、新たに「新なにわ筋」ができていますが、中之島にわたる橋はまだありません。

明治42年~昭和42年の地形図(今昔マップ3より)

 最新のグーグルマップを見ると、江戸堀、百閒堀、古川などが埋め立てられ、新なにわ筋ができており、昭和戦前とは地形が大きく変わっています。江之子島は島ではなくなっています。川口から土佐堀通につながる橋が「昭和橋」、本町通につながる橋は「木津川橋」です。新なにわ筋の上には阪神高速道路3号神戸線が通っています。

最新のグーグルマップ

 今回は、「浪花百景」の雑魚場を描く2枚をご紹介し、周辺地域の変遷を見てきました。今昔館8階展示室床面には「大阪市パノラマ地図」を大きく拡大して展示していますので、水の都の雰囲気を味わってください。
 錦絵の解説は、関西学院大学博物館「浪花百景ー大坂名所案内ー」、大阪城天守閣「特別展浪花百景ーいま・むかしー」を参考にさせていただきました。


〇企画展「2018年度 建築設計展」開催中です。
前期:「設計競技入選作品展『地域の素材から立ち現れる建築』」
   平成30年6月2日(土)~4日(月)(終了しました)
後期:「全国大学・高専卒業設計展示会」
   平成30年6月7日(木)~10日(日)
開館時間:午前10時から午後5時(入館は午後4時30分まで)

●後期 「全国大学・高専卒業設計展示会」
内 容:全国の大学及び高等専門学校の卒業設計優秀作を展示します。
入場料:無料
主 催:日本建築学会、同近畿支部
    大阪市立住まいのミュージアム(大阪くらしの今昔館)


〇次回の企画展は、「商都慕情 -今昔館の宝箱-」です。
会期:2018年6月16日(土)~7月8日(日)
開館時間:10時~17時(入館は16時30分まで)
休館日:毎週火曜日

 「天下の台所」と称された大阪には諸国の物産が集積し、商人は富み栄え、豊かな暮らしを背景に芸術・文化が開花しました。また、「水の都」とも称された大阪は市中に堀川が発達し、多くの橋がかけられました。三大橋と呼ばれた「天満橋」「天神橋」「難波橋」、町人が維持管理した町橋など多種多様な橋があり、魅力ある都市景観を作り出していました。
 大阪くらしの今昔館が所蔵する美術品の中には、大阪の景観や、年中行事など、人々の暮らしぶりを描いた絵画が残されています。例えば、「浪花下村店繁栄之図」(佐藤保大筆)は幕末期の松屋(現在の大丸)の店構えと賑わいが、「浪花天神橋図」(菅楯彦筆)には天神橋の上で武家の子ども連れと、天神旗を持った行商人の家族などが行き交う様子などが描かれています。さらに花見や月見など季節の行楽、寺社への参拝、年中行事や祭礼など、古きよき大阪の魅力あふれる街の様子や暮らしぶりを掛軸・絵巻・屏風などの絵画作品を通してご覧ください。



〇今週のイベント・ワークショップ

6月6日(水)~9日(土)、11日(月)、13日(水)~16日(土)
町家ツアー

住まいのミュージアム「大阪くらしの今昔館」の9階「なにわ町家の歳時記」では、楽しいガイドツアーをおこなっております。
当日ご来館の方は、自由に参加していただけます。
※団体でお越しの場合は、事前にお申し込みください。
開催日:平日・土曜日
時 間:①11:30~、②14:30~
(※日曜日・祝日は下記のとおり、町家衆による町家ツアーがあります。)

6月10日(日)、17日(日)
町家衆イベント 町家ツアー

江戸時代大坂の町並みについて町の特色や見どころをわかりやすく解説します。
時 間:13:10~14:00

6月9日(土)
ワークショップ 『版木はがき』

13時30分~15時
参加費:200円

6月10日(日)
イベント 筑前琵琶

和楽器の奏でる音色をお楽しみください
出演:竹本旭将、福井旭巽
14時~15時

町家衆イベント ワークショップ おじゃみ
古布を四角く切って縫い合わせて作るおじゃみ(お手玉)。
作り方をていねいにお教えします。
開催日:第2日曜
時 間:14:00-16:00

6月16日(土)
町家衆イベント 折り紙

季節に合わせてさまざまな折り紙をお教えします。
作品は持ち帰っていただきます。
開催日:偶数月の第3土曜
時 間:13:30-15:00

6月17日(日)
町家衆イベント 今昔語り

大阪に残る昔ばなしを、町家の座敷でお聞かせします。
あたたかくなつかしい風情をお楽しみください。
開催日:お茶会と同日
時 間:14:30-15:00

町家衆イベント 町の解説
江戸時代の大坂では人々はどのように暮らしていたのか。
当時の史料(複製)とともに町会所で詳しく説明します。
開催日:第1・3日曜
時 間:13:00-16:00

イベント 町家でお茶会
町家の座敷で「ほっと一息」一服いかがですか
先着順50名、茶菓代300円
※当日12時より受付でお茶券を販売します
協力:大阪市役所茶道部
13時~15時



そのほかのイベント・ワークショップはこちらからご覧いただけます。
そのほか定期開催のイベントはこちらからご覧ください。

大阪くらしの今昔館の展示内容や利用案内などについて詳しくはこちらからどうぞ。

 「今週の今昔館」は第1回から第52回までは、大阪市立住まい情報センターの住まい・まちづくり・ネット「スタッフのつぶやき」に掲載されています。
「今週の今昔館」第1回はこちらからご覧ください。
http://sumai-osaka.blogspot.jp/2016/04/blog-post.html


 「住まい・まちづくり・ネット」では、大阪市立住まい情報センター主催のセミナーやイベントの紹介、専門家団体やNPOの方々と共催しているタイアップイベントの紹介などを行っています。イベント参加の申し込みやご意見ご感想なども、こちらから行える双方向のサイトとなっています。

「住まい・まちづくり・ネット」はこちらからどうぞ。
http://www.sumai-machi-net.com/
初めての方はこちらからどうぞ。
http://www.sumai-machi-net.com/howtouse