企画展示室では、大阪市中央公会堂開館100周年記念
特別展「大大阪モダニズム ― 片岡安の仕事と都市の文化―」を開催中です。
会期:平成30年7月21日(土)~9月2日(日)
8月25日(土)
町家衆イベント ワークショップ『千代紙ろうそくを作ろう』
①13時30分 ②14時30分
当日先着各回10名、参加費200円
*当日12時より受付で参加整理券を販売します
講師:大阪くらしの今昔館 町家衆
8月26日(日)
イベント 第13回子ども落語大会
開催日時 平成30年8月26日(日) 午後12時~17時(予定)
開催場所 : 大阪くらしの今昔館 9階常設展示場 薬屋座敷
参 加 費 : 無料(参加者の御家族1名は無料です)
対 象 : 中学生以下
内 容 : 落語・小噺・おもしろい話など、なんでもOK!
持ち時間 : 一人10分以内(時間厳守のこと)
申込方法 : 往復はがきに住所、氏名、年齢(学年)、電話番号、 演目、ありましたら舞台名、見台の要否、「出場に際してひとこと!」を明記の上、下記申込先へ往復はがきでお申し込みください。申込者が多い場合は抽選となります。
申込締切 : 平成30年8月12日(日)まで
申込・問合せ先
〒530-0041
大阪市北区天神橋6丁目4-20
大阪くらしの今昔館「子ども落語大会」係
TEL 06-6242-1170
備 考 : 本大会の入賞者は、10月7日(日)午前10時から、天満天神繁昌亭の舞台に出演していただきます
町家衆イベント 絵本で楽しい時間
むかし話などの絵本を表情豊かに読み聞かせます。
じっくりとお聞きください。
開催日: 第4日曜
時 間:14:30-15:00
9月1日(土)
イベント 町家寄席-落語
江戸時代にタイムスリップ!大坂の町家で、落語をきいてみませんか
出演:桂出丸、桂宗助
9月2日(日)
町家衆イベント 町の解説
江戸時代の大坂では人々はどのように暮らしていたのか。
当時の史料(複製)とともに町会所で詳しく説明します。
開催日:第1・3日曜
時 間:13:00-16:00
8月22日(水)~25日(土)、27日(月)、29日(水)~9月1日(土)
町家ツアー
住まいのミュージアム「大阪くらしの今昔館」の9階「なにわ町家の歳時記」では、楽しいガイドツアーをおこなっております。
当日ご来館の方は、自由に参加していただけます。
※団体でお越しの場合は、事前にお申し込みください。
開催日:平日・土曜日
時 間:①11:30~、②14:30~
(※日曜日・祝日は下記のとおり、町家衆による町家ツアーがあります。)
8月26日(日)、9月2日(日)
町家衆イベント 町家ツアー
江戸時代大坂の町並みについて町の特色や見どころをわかりやすく解説します。
時 間:13:10~14:00
※毎週火曜日は、休館日です。
そのほかのイベント・ワークショップはこちらからご覧いただけます。
そのほか定期開催のイベントはこちらからご覧ください。
〇浪花百景に見る江戸時代の大坂(31)
「浪花百景に見る江戸時代の大坂」の31回目は、「松の鼻」をご紹介します。
■松のはな(国員画)
安治川より別れて南下する木津川は、現在の松島公園の北側付近で分流して尻無川となります。この辺り一帯は船大工が多く、造船業の集まるところでした。分流点の岸は、突端には水面に枝を大きく垂らす見事な松の名木があったことから「松の鼻」「松が鼻」と呼ばれていました。
江戸時代には樹齢300年と称する名松を目当てに舟行の客が繰り出し、松を愛でながら酒宴を催すほどの水辺の景勝地として親しまれました。この二つの川に挟まれた一帯は明治元年(1868)松の鼻に因んで寺島から松嶋と改称、以降遊廓として栄えました。
松は大正年間(1912~26)に枯れてしまい、尻無川は同じ頃現在の流路(岩崎運河)に付け替えられ、元の流路は戦後に埋め立てられました。
浪花百景「松のはな」 (大阪市立図書館デジタルアーカイブ) |
江戸時代天保年間発行の「浪華名所獨案内」の戎島付近を見ると、「エノゴジマ」「九条」「竹林寺」の地名が見えますが、松の鼻は記載されていません。この地図は、東が上になっています。
浪華名所獨案内(「津の清」蔵) |
次に、天保8年(1837)発行の天保新改攝州大坂全圖を見てみましょう。江之子島の南端に「ツキ地」の文字があり、その対岸にある松島の北端に「松ガハナ」の文字があります。木津川と百間堀、立売堀が合流した後、「松ガハナ」で再び2つに分かれます。東に木津川、西に尻無川となって流れます。2つの川に挟まれた島には、「九条村ノ内」の文字がありますが、当時は「寺島」とも呼ばれていました。
天保新改攝州大坂全圖(国際日本文化研究センター蔵) |
大正13年発行の大阪市パノラマ地図では、松島の北端に松の木の絵が描かれています。長堀の北側を西へ走ってきた市電は、木津川を渡ったところ松島町停留所があり、ここで南北に分かれます。北へ進むと港通と交差する所に「本田通一」の停留所があり、南へ進むと桜の木が描かれている天満宮の御旅所の前を通って「九条」停留所に至ります。松島の中央に南北に並ぶ桜並木の両側は松島遊郭です。
大阪市パノラマ地図(大阪くらしの今昔館蔵) |
昭和12年発行の大大阪観光地図を見ると、松島の北端に「松ケ鼻」の文字があります。「常盤橋」電停の傍には「茨住吉」が、江之子島には「工業奨励館」の文字があります。地図の凡例によると、赤い太い線は市電、赤い細い線は市営バス、┼┼┼┼┼ は会社バスの路線を示しています。当時、市営バスは「銀バス」、大阪市内で競合していた民営の大阪乗合自動車は「青バス」の名前で親しまれていました。昭和15年(1940)に、大阪市は大阪乗合自動車(青バス)を統合し、市電・地下鉄を合わせて大阪市内交通を事実上独占する状態(市営モンロー主義)になります。
大大阪観光地図(国際日本文化研究センター蔵) |
今昔マップ3を利用して、地形図の変遷を見てみます。
左の明治42年では、松の鼻で2つに分かれた木津川と尻無川に囲まれたところが松嶋となっており、まさに「嶋」となっていました。
右の最新の地理院地図を見ると、市電はすべて廃止され、港通の西側に中央大通りができて、地下鉄中央線が走っています。尻無川が埋め立てられた跡を取り込む形で公園ができています。尻無川の埋め立てによって「松の鼻」そのものがなくなってしまいました。
町名からは松嶋が消えて、千代崎という住居表示に変わっています。尻無川が埋め立てられた上に京セラ大阪ドームが建設されています。地下鉄長堀鶴見緑地線「ドーム前千代崎駅」と阪神なんば線「ドーム前駅」の文字が見えています。
明治42年地形図と最新の地理院地図 (今昔マップ3より) |
今回は、「浪花百景」の「松のはな」をご紹介し、周辺地域の変遷を見てきました。今昔館8階展示室の床面には大きく拡大した「大阪市パノラマ地図」がありますので、昔の地図、現代の地図と見比べながらお楽しみください。
錦絵の解説は、関西学院大学博物館「浪花百景ー大坂名所案内ー」、大阪城天守閣「特別展浪花百景ーいま・むかしー」を参考にさせていただきました。
〇企画展示室では、大阪市中央公会堂開館100周年記念
特別展「大大阪モダニズム ― 片岡安の仕事と都市の文化―」を開催中です。
会期:平成30年7月21日(土)~9月2日(日)
開館時間:10:00-17:00(入館は16:30まで)
会期中の休館日:毎週火曜日
今年は、大阪市中央公会堂が開館して100年の節目の年になります。そこで、大大阪時代の幕明けを告げるこの名建築の実施設計を手掛け、大阪の都市計画を指導した建築家・都市計画家の片岡 安の仕事を通して、大大阪時代の建築群と都市景観を展望します。また大大阪時代の都市美を描いた絵画を紹介し、大大阪モダニズムとも呼べるこの時代の美術・文化を再評価します。
本展覧会は、片岡安が初代校長を務めた常翔学園(その前身である関西工學専修學校)の常翔歴史館と、大阪の建築文化の専門博物館でもある大阪市立住まいのミュージアム(大阪くらしの今昔館)の主催により開催します。
「大阪市公会堂新築設計図 透視図」 (岡田信一郎案)大阪市蔵 |
小出楢重《市街風景(街景)》個人蔵 |
川瀬巴水《大阪道頓堀の朝》 大阪市新美術館準備室蔵 |
「大阪の三越」個人蔵 |
大阪くらしの今昔館の展示内容や利用案内などについて詳しくはこちらからご覧ください。
≫ http://konjyakukan.com/index.html
「今週の今昔館」は第1回から第52回までは、「古地図で愉しむ大阪のまちづくり」に掲載しています。
「今週の今昔館」第1回はこちらからご覧ください。
≫ http://osakakochizu.blogspot.com/2016/08/blog-post_5.html
「住まい・まちづくり・ネット」では、大阪市立住まい情報センター主催のセミナーやイベントの紹介、専門家団体やNPOの方々と共催しているタイアップイベントの紹介などを行っています。イベント参加の申し込みやご意見ご感想なども、こちらから行える双方向のサイトとなっています。
「住まい・まちづくり・ネット」はこちらからどうぞ。
≫http://www.sumai-machi-net.com/
初めての方はこちらからどうぞ。
≫http://www.sumai-machi-net.com/howtouse
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